四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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三行詩 No.159

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○月曜日の朝、通勤

「先週寒くて今日は生暖かい、アトピー持ちには中々辛い、肌が壊れて再び包帯を巻く」

「さて月曜日、焦らず急がずいつも通りに、振れないことは長所と成り得る」

「珍しく車内でヒンディー語が聞こえる、幸せそうな家族連れ旅行者、良い笑顔をされている」

#三行詩 20241111

 

「紫色水玉模様yシャツを着る男性あり、大阪でも中々見ない、不思議と似合っている」

「そういえば最近、どピンクやパープル系の服を着た大阪のおばちゃんを見かない」

サロンパスと電車の匂い、今週は三行詩を呟こうと思う、思いを言葉に、心軽やかに」

#三行詩 20241111

 

○月曜日の朝、乗り換え

「ホームに立つと雨の匂い、八の字髭を生やした欧米人が立っている、雰囲気からドイツ系か」

「香水の臭いなく会話がない、アメリカ人なら結構喋る、フランス人も独特の雰囲気」

「以前見かけたアラブ系のカップル、セレブそのままで通勤電車とのギャップが目立ち過ぎた」

#三行詩 20241111

 

○月曜日の夕方、通勤

「道徳性の衰退とは、社会を構成する中間層に余裕がない、疲弊していることと、道徳性を示すリーダーの不在にある」

「支配層が道徳を捨てた現在、残り滓の様な礼儀作法が形式的に社会に残っているに過ぎない」

「富裕層や政治屋の道徳が世の中を支配し、弱肉強食が賛美される、弱者を否定するとは蛇が尻尾を食べるに等しい、現状は自業自得なのだ」

#三行詩 20241111

 

○火曜日の朝、通勤

明治書院論語を一文字逃さず読み続けている、二千五百年、解釈の歴史でもある」

「注釈を踏まえれば、やはり新釈漢文大系シリーズに勝る本は少なく思う」

「別に、東洋文庫荻生徂徠先生の論語徴(2)を古本で探し求めているが、良い値に当たらない」

#三行詩 20241112

 

「と、思っていたらAmazonで値下がりしていたので即買いする」

「以前は五千円を超えていた」

「今日は朝から嬉しい、今週末は(1)から読み返そうと思う」

#三行詩 20241112

論語徴 (2) (東洋文庫 576)

 

○火曜日の夕方、通勤

「現代に於いても名分を正すことは自分を守ることに繋がる、そういう時代に生きている」

「組織とは使えるものは何でも使う、しかし、立場、立場で為さねばならぬことを成せば良い」

「そもそもお上が名分を守らぬ、どうして下々が名分以上に仕事をする必要があろうか」

#三行詩 20241112

 

「なに事にも目的ありきだ、漫然と考えることを止めて手段に没頭してはいけない」

「大きくは、生きる目的を明確にすること、そこから目標と手段が生まれる」

「志も良し、誠を掲げるも良し、家族を養うも良し、趣味に没入するも良し、眼目は全てが学問の道に通じるということだ」

#三行詩 20241112

 

「名分を正すとは学問の道に他ならない、外的ではなく内的世界の名分を正すことにより、自らの道が見えてくる」

「人間の内面とは迷走する、心とはそう出来ている、故に、名分を正すのだ、楽に生きる方法でもある」

「世の中に自由を、解放を求めるよりは、まず、自らの内面を自由に、解放すること、学問とは古来からその為にある」

#三行詩 20241112

 

○水曜日の朝、通勤

「人口に膾炙された論語学而一1にある、子曰く、学びて時に之を習う、また説ばしからずや」

論語の要約、夫子の人生そのもの、等々べた褒めされてはいるが、最近の私的には少し違う」

「不亦○乎が主題である、説、楽、君子を柔らかな口調で述べる、そこに夫子のお姿を感じる」

#三行詩 20241113

 

「夫子が亡くなられた後、高弟、或いは高弟の流れを組む門弟が集まり論語を編纂したという」

「この短い文にとやかくを求めるより、弟子たちは記憶に残る日常での夫子の印象、お姿を、まず最初に言葉にしたのだ」

「説ばしからずや、楽しからずや、君子ならずや、夫子の穏やかな笑顔が浮かぶ、弟子たちの夫子を偲ぶ思いも伝わってくる」

#三行詩 20241113

 

○水曜日の午後、一休み

「子育てに正解はない、気の済むまで、今までの経験で行えば良い、ただし自らが忠恕でなければならない」

「人により助言は異なる、それぞれに誠意あれど真偽定かならず、何れも子に関係ないかも知れない」

「最後は人間と人間だ、親子と云えども生き方は違う、思いを言葉に、言葉の思いを汲む、10年先に笑い合えれば良い、くらいの仲もある」

#三行詩 20241113

 

○水曜日の夕方、通勤

「人は暗やみの部分から、こそ創造性を発揮する、暗やみとは何か、不安、絶望、恐怖」

「暗やみ、過去・現在・未来に向き合えずに、或いは呑み込まれた人もいる」

「結局、勝敗何れにしろ暗やみは自らに取り込まねばならないのだ、ならば私は正面を向こう、背後からそっとなど趣味ではない」

#三行詩 20241114

 

○木曜日の朝、通勤

「正道を進むとは分かるようで理解らない、起床から就寝、24時間、道であるには違わない」

「素で生きる、広義には動物も道を歩む、言わば全ては道なのだ、正しさ、こそ迷いの大元」

「ならば世の書店に溢れる啓蒙本の類い、尤もらしく道徳を語る人たちこそ間違っている、動物のままに狂う、喰らへ、我らこそ動物の頂点」

#三行詩 20241114

 

○金曜日朝、通勤

エージェント・スミス氏は多様性の終着点か、或いは一神教の完成形なのか」

「個性と世界、主観的個性も広義には客観的世界の一駒に過ぎない」

「スミス氏の幸せとはブラックホールと等しい、全てを圧縮して、無、解放、爆発して新世界へ」

#三行詩 20241115

 

「破壊と創造を行うスミス氏とは、言葉で表すと神という存在に近い」

「世界の終焉とは、創造への過程か、或いは真の無、こそが安らぎなのかも知れない」

「光、重力、塵芥すら存在しない暗闇の世界こそ神をも超える唯一つ、永遠の静寂、安らぎへ」

#三行詩 20241115

 

○金曜日の夜、自宅

「云えば値が上がるかも知れないので黙っている、私は意地が悪い」

平凡社刊、中国古典文学大系シリーズは超一流の執筆陣でありながら、古本なら安価で手に入る(注∶現代語訳と註釈のみ)」

「何故Xで言うのか、今夜で大概を購入し得たからだ、ならば後は野となれ山となれ、ふふふっ」

#三行詩 20241115

 

「私は暗やみという言葉が好きだ、暗闇ではない、暗+平仮名の「やみ」が良い」

「シンプルに述べれば、私は(も)闇から生まれた個性、シンパシティの住人である」

「怒り、狂気、混乱の世界に居る、そこに孔夫子も居られる、闇と光は一対、闇から光へ、人の性は善、忠恕へ向かうのだ」

#三行詩 20241115

 

所感)

■つれづれ、成長、似顔絵

金曜日の午後、子と三者懇談に向かう。

中学3年生、いよいよ受験校が決まる。

子は幾分、緊張している。

私は横に並んで歩きながら、思い返している。

小学1年生、初登校のとき、大きなランドセルに道をよたよたしながら歩く子。

小学6年生、卒業式のとき、・・・。

中学1年生、入学式のとき、・・・。

来年の春は卒業式だ、子の成長は早い。

 

夜、絵が好きな子が似顔絵を描いてくれた。

妻は、よく特徴を捉えている。面白い。

次に私だ、しわくちゃの皺だらけのお爺ちゃんが描かれている。

別に、奇をてらう訳もなく、普通に描いたらしい。

なるほど、うんうん、と頷きながら書斎に戻る。

子が成長すれば親は老いるのだ、当たり前ではないか。

しばらく飾り、その後は子のアルバムに挟もうと思う。