○月曜日の朝、通勤
「先週寒くて今日は生暖かい、アトピー持ちには中々辛い、肌が壊れて再び包帯を巻く」
「さて月曜日、焦らず急がずいつも通りに、振れないことは長所と成り得る」
「珍しく車内でヒンディー語が聞こえる、幸せそうな家族連れ旅行者、良い笑顔をされている」
#三行詩 20241111
「紫色水玉模様yシャツを着る男性あり、大阪でも中々見ない、不思議と似合っている」
「そういえば最近、どピンクやパープル系の服を着た大阪のおばちゃんを見かない」
「サロンパスと電車の匂い、今週は三行詩を呟こうと思う、思いを言葉に、心軽やかに」
#三行詩 20241111
○月曜日の朝、乗り換え
「ホームに立つと雨の匂い、八の字髭を生やした欧米人が立っている、雰囲気からドイツ系か」
「香水の臭いなく会話がない、アメリカ人なら結構喋る、フランス人も独特の雰囲気」
「以前見かけたアラブ系のカップル、セレブそのままで通勤電車とのギャップが目立ち過ぎた」
#三行詩 20241111
○月曜日の夕方、通勤
「道徳性の衰退とは、社会を構成する中間層に余裕がない、疲弊していることと、道徳性を示すリーダーの不在にある」
「支配層が道徳を捨てた現在、残り滓の様な礼儀作法が形式的に社会に残っているに過ぎない」
「富裕層や政治屋の道徳が世の中を支配し、弱肉強食が賛美される、弱者を否定するとは蛇が尻尾を食べるに等しい、現状は自業自得なのだ」
#三行詩 20241111
○火曜日の朝、通勤
「明治書院版論語を一文字逃さず読み続けている、二千五百年、解釈の歴史でもある」
「注釈を踏まえれば、やはり新釈漢文大系シリーズに勝る本は少なく思う」
「別に、東洋文庫版荻生徂徠先生の論語徴(2)を古本で探し求めているが、良い値に当たらない」
#三行詩 20241112
「と、思っていたらAmazonで値下がりしていたので即買いする」
「以前は五千円を超えていた」
「今日は朝から嬉しい、今週末は(1)から読み返そうと思う」
#三行詩 20241112
○火曜日の夕方、通勤
「現代に於いても名分を正すことは自分を守ることに繋がる、そういう時代に生きている」
「組織とは使えるものは何でも使う、しかし、立場、立場で為さねばならぬことを成せば良い」
「そもそもお上が名分を守らぬ、どうして下々が名分以上に仕事をする必要があろうか」
#三行詩 20241112
「なに事にも目的ありきだ、漫然と考えることを止めて手段に没頭してはいけない」
「大きくは、生きる目的を明確にすること、そこから目標と手段が生まれる」
「志も良し、誠を掲げるも良し、家族を養うも良し、趣味に没入するも良し、眼目は全てが学問の道に通じるということだ」
#三行詩 20241112
「名分を正すとは学問の道に他ならない、外的ではなく内的世界の名分を正すことにより、自らの道が見えてくる」
「人間の内面とは迷走する、心とはそう出来ている、故に、名分を正すのだ、楽に生きる方法でもある」
「世の中に自由を、解放を求めるよりは、まず、自らの内面を自由に、解放すること、学問とは古来からその為にある」
#三行詩 20241112
○水曜日の朝、通勤
「人口に膾炙された論語学而一1にある、子曰く、学びて時に之を習う、また説ばしからずや」
「論語の要約、夫子の人生そのもの、等々べた褒めされてはいるが、最近の私的には少し違う」
「不亦○乎が主題である、説、楽、君子を柔らかな口調で述べる、そこに夫子のお姿を感じる」
#三行詩 20241113
「夫子が亡くなられた後、高弟、或いは高弟の流れを組む門弟が集まり論語を編纂したという」
「この短い文にとやかくを求めるより、弟子たちは記憶に残る日常での夫子の印象、お姿を、まず最初に言葉にしたのだ」
「説ばしからずや、楽しからずや、君子ならずや、夫子の穏やかな笑顔が浮かぶ、弟子たちの夫子を偲ぶ思いも伝わってくる」
#三行詩 20241113
○水曜日の午後、一休み
「子育てに正解はない、気の済むまで、今までの経験で行えば良い、ただし自らが忠恕でなければならない」
「人により助言は異なる、それぞれに誠意あれど真偽定かならず、何れも子に関係ないかも知れない」
「最後は人間と人間だ、親子と云えども生き方は違う、思いを言葉に、言葉の思いを汲む、10年先に笑い合えれば良い、くらいの仲もある」
#三行詩 20241113
○水曜日の夕方、通勤
「人は暗やみの部分から、こそ創造性を発揮する、暗やみとは何か、不安、絶望、恐怖」
「暗やみ、過去・現在・未来に向き合えずに、或いは呑み込まれた人もいる」
「結局、勝敗何れにしろ暗やみは自らに取り込まねばならないのだ、ならば私は正面を向こう、背後からそっとなど趣味ではない」
#三行詩 20241114
○木曜日の朝、通勤
「正道を進むとは分かるようで理解らない、起床から就寝、24時間、道であるには違わない」
「素で生きる、広義には動物も道を歩む、言わば全ては道なのだ、正しさ、こそ迷いの大元」
「ならば世の書店に溢れる啓蒙本の類い、尤もらしく道徳を語る人たちこそ間違っている、動物のままに狂う、喰らへ、我らこそ動物の頂点」
#三行詩 20241114
○金曜日朝、通勤
「エージェント・スミス氏は多様性の終着点か、或いは一神教の完成形なのか」
「個性と世界、主観的個性も広義には客観的世界の一駒に過ぎない」
「スミス氏の幸せとはブラックホールと等しい、全てを圧縮して、無、解放、爆発して新世界へ」
#三行詩 20241115
「破壊と創造を行うスミス氏とは、言葉で表すと神という存在に近い」
「世界の終焉とは、創造への過程か、或いは真の無、こそが安らぎなのかも知れない」
「光、重力、塵芥すら存在しない暗闇の世界こそ神をも超える唯一つ、永遠の静寂、安らぎへ」
#三行詩 20241115
○金曜日の夜、自宅
「云えば値が上がるかも知れないので黙っている、私は意地が悪い」
「平凡社刊、中国古典文学大系シリーズは超一流の執筆陣でありながら、古本なら安価で手に入る(注∶現代語訳と註釈のみ)」
「何故Xで言うのか、今夜で大概を購入し得たからだ、ならば後は野となれ山となれ、ふふふっ」
#三行詩 20241115
「私は暗やみという言葉が好きだ、暗闇ではない、暗+平仮名の「やみ」が良い」
「シンプルに述べれば、私は(も)闇から生まれた個性、シンパシティの住人である」
「怒り、狂気、混乱の世界に居る、そこに孔夫子も居られる、闇と光は一対、闇から光へ、人の性は善、忠恕へ向かうのだ」
#三行詩 20241115
所感)
■つれづれ、成長、似顔絵
金曜日の午後、子と三者懇談に向かう。
中学3年生、いよいよ受験校が決まる。
子は幾分、緊張している。
私は横に並んで歩きながら、思い返している。
小学1年生、初登校のとき、大きなランドセルに道をよたよたしながら歩く子。
小学6年生、卒業式のとき、・・・。
中学1年生、入学式のとき、・・・。
来年の春は卒業式だ、子の成長は早い。
夜、絵が好きな子が似顔絵を描いてくれた。
妻は、よく特徴を捉えている。面白い。
次に私だ、しわくちゃの皺だらけのお爺ちゃんが描かれている。
別に、奇をてらう訳もなく、普通に描いたらしい。
なるほど、うんうん、と頷きながら書斎に戻る。
子が成長すれば親は老いるのだ、当たり前ではないか。
しばらく飾り、その後は子のアルバムに挟もうと思う。