
◆今週の詩
・ジャンプ
・音
・東の空(詩誌 MY DEAR 投稿)
・力
・自由
・夢
・アナウンス
・消えてしまった
・大目
◯月曜日の朝、通勤
『ジャンプ』
通勤路
混雑する連絡橋を歩いている
!
直感
身体を右側に反らす
何か
透明なものが通過
プバン
後ろの人が砕けた
呆然と見る
周囲からは悲鳴
!
直感
身体をしゃがむ
頭の上を
透明なものが通過
髪の毛が千切れた
ビボン
立ち止まって
悲鳴を上げていた数人が
砕けた
周囲は血の雨
通行人、全員が
パニックに
一斉に走りだす
!
来た
上っ!
巨大な
透明な固まりが
近づいてくる
避けられない
いや
両手を上に
圧を感じる
えいっやあああ
ポヨン
行ける
透明な固まりを
歩道橋横の
高層ビルに弾く
ドガガガ、ガガーン
高層ビルの
低層が、消えた
スローモーションのように
中層階以上が
落下
ドドドドン
噴煙が
周囲を包み込む
!
崩れた高層ビルが
連絡橋へ
こちらに向かって
倒れてくる
ドゴゴゴゴゴン
ビイ〜ジャンプううううっっ
空中にいる
崩れゆく
高層ビルの避雷針に
一回
足を置いてえええ
ジャンプ
緩やかに
横のビルの
屋上に着地する
助かった…
街は
崩壊に向かっている
!
全身から
透明な
何かが溢れてくる
冷徹な
意思を感じる
こ、これは
Ctrl + Alt + Delete
バグは
私たち
だったのか
キイイイン
圧縮が始まる
0100010001111…
【消去】
プツン
#自由詩 20261123(ver1)
◯月曜日の夕方、通勤
『音』
ビイイ
音がなる
始まりだ
目の前には
巨大なオクトパスがいる
最奥に
宝箱があり
財宝を持ち帰るのだ
ビッビッ
動く度に音がなる
前に進む、進む
危ない
頭上から触手が
間一髪
そのまま進む
宝箱にたどり着く
袋に金貨を入れて
来た道を
戻る
ビッビッ
ビッ
しまった
前、後ろを囲まれた
タイミングよく
逃げる
ビッビッ
よし!
あと一歩で帰還
う、上から触手が
うあああああ
捕まってしまった
ブウウウウウウ
口に運ばれていく
大きく
game overと表示された
く、悔しい
startボタンを押す
ビイイ
音がなる
ビイイ
上の方で音が聞こえる
ビイイ
何処から音が聞こえる
ビイイ
ブウウウウウウ
無音
暗闇が広がっていく
独り
startボタンが
押されるのを待っている
#自由詩 20261123(ver1)
◯火曜日の朝、通勤
『東の空』
通勤路
晩秋の早朝
連絡橋を歩いている
通勤客は
青白い街灯に照らされ
影がくっきりと現れる
たくさんの
足音が
ビルの谷間に響く
左に曲がり
エスカレーターを降り
連絡駅に向かう
たくさんの
影は
曲がらず
真っ直ぐに去っていく
目の前には
影のない通勤客が
改札に向かって歩いている
影は
無くとも平気
改札を越えて
それぞれのホームへと
消えていく
ホームに上がる
誰もいない
いや
無数の影が
ホームに立っている
アナウンス
電車が
音と影のみで
入構してくる
人影は
次々と乗り込み
電車は去っていく
誰もいない
改札に向かい
外に出た
ビルが消えて
長い影
道は
車の影が動いている
影が
世界を浸食していく
音は消え去り
地平線を
無数の影が覆う
東の空が
赤色に染まっていく
世界は
黒と赤に染まり
独り
立ちすくむ
私には影がある
影に向かって
話す
いいよ
影は
私から離れ
影の街に帰っていった
身体が
消えていく
#自由詩 20261124(ver1)
◯火曜日の夕方、通勤
『力』
灰色の世界
何も無い
ただ、灰だけが在る
灰色の空から
灰が降ってくる
止むことはない
積もっていく
中心も
灰でできている
ひたすら
積もっていく
大きさが
木星を越えたとき
中心が
赤く、赤く
熱を発する
力が生まれ
圧縮されていく
マグマは
高熱を発し
灰を
次々と変えていく
数万年を経て
赤く光る
マグマの星に
灰が降る
マグマは
やがて爆発して
灰だけが残る
灰色の世界
赤く燃える星に向かって
ただ、灰だけが降る
灰色の空から
灰が降ってくる
止むことはない
力は灰より生まれ
灰は力を呑み込んでいく
灰色と赤色
相交わることはない
#自由詩 20261124(ver1)
◯水曜日の朝、通勤
『自由』
幸福とは何か
結果
生きている
生きてきた
積み重ねを、どう思う
価値観
幸福とは何か
過程
生きている
生きてきた
今、脈動している
認識論
自分自身で
決める
他人の主観に縛られない
したいことを
自らの権限の中で
行う
選択する
結果を受け入れる
家で独り籠る
過去を呪い、今を否定する
それも
選択である、結果は避けられない
知ること
知ろうとすることが
次の扉へと
人間を向かわせる
生臭い肉体に
自己否定を宿らす
他人を
世の中を憎む
これが選択である、結果は避けられない
何を幸福と思う
他人の
つまらない
世の中の押し付けに
そう思うのか
選択と結果は常に付き纏う
選択は
いつ、今、何処でも
行われている
地獄の底から
増悪の目で世界を見上げる
これが
選択と結果であれば
幸福である、満たされている
価値観と認識論
世界は
自由に生きている
#自由詩 20261125(ver2)
◯水曜日の夕方、通勤
『夢』
悪夢をよく見る
別に
どうもない
ただ
夢の中では
毎回、気づけないのが
悔しい
続いている
ある夜も
悪夢にうなされている
過去の記憶が
ツギハギに現れては
非合理的な
物語の中にいる
おかしい
このような結論に
なるはずがない
間違っている
気づいても
悪夢は止まらない
よかろう
もういい
ここは地獄の底と
叫ぶ
最悪想定であれば
転移する
地獄の底にいる
周囲を見まわす
どうだ、悪夢め
お前になんか負けない
念仏を唱える
ここが
私の居場所だ
上を見上げる
様々な世界が
現在進行系で進んでいる
悪夢は
霧散する
勝ったぞ
ピピッピピピッピピ…
アラームがなる
清々しい気持ちで
目が覚めた
という
夢を見た
#自由詩 20261125(ver1)
◯木曜日の朝、通勤
『アナウンス』
通勤
駅のホーム
電車を待っている
いつもの光景
まもなく1番のりばに
電車がまいります
危ないですから
黄色い点字ブロックまで
お下がりください
電車が通過する
アナウンスが流れる
欠伸をこらえる
まもなく1番のりばに
バイソンがまいります
危ないですから
離れてください
ん
内容が違う
バイソン?
離れてください?
ドドドド
ドド、ドドドドドド
土煙を上げて
アメリカバイソンの群れが
近づいてくる
うわっ
獣臭と埃が
ホームに満ちる
ブウウウ
グオオオオオ
鳴き声が響き渡る
アナウンスを聞き過ごした
乗客たちも
呆然と
バイソンの群れを見ている
そのまま
バイソンは行ってしまった
そういえば
急行が通過するはず
いつものホーム
再び
アナウンスが鳴る
まもなく1番のりばに
飛行機がまいります
危ないですからお逃げください
ゴゴ、ゴゴゴゴゴゴゴ…
ボーイング737が
ホームに
入ってくる
え
✳
アナウンスが鳴る
ドアが閉まります
ご注意ください
駆け込み乗車はおやめください
#自由詩 20261126(ver2)
◯木曜日の夕方、通勤
『消えてしまった』
今日もまた
悪夢を見た
子供の頃
金縛りになったことがある
誰か側にいれば
ならない
結構な回数
金縛りになる
最初は恐怖に駆られる
しかし
それにしては多い
慣れてしまった
金縛りになる
冷静に周囲をうかがう
幽霊や
悪霊の類いは
いくら探しても現れない
飽きてしまった
一人、寝ている時が多い
気づくと
動かない、それだけ
直ぐに寝る
いつの間にか
消えてしまった
たまになる、らしいが
もはや眠りの一つ
普通に寝ている
悪夢も
そうなりつつある
昨日は、夢の中で気づいた
今日は、心が乱れない
繰り返し
同じドラマを観ている感覚
次はなんだろう
ひょっとして
もう死んでいる
実はゴーストとか
自分以外
全員ゴーストとか
いや
何も存在しない
事象の揺らぎ
すべて
消えてしまった
今日もまた
悪夢を見た
#自由詩 20261126(ver1)
◯金曜日の朝、通勤
『大目』
くしゃみ鼻水
止まらない
鼻を取って
ぬるま湯で優しく洗う
赤く
炎症している
さて、困った
机の上に置いて
乾かす
すーすーする
仕方がない
パソコンのマウスを
はめる
カチャ
マウスは
ぐるぐる動いている
カタカタ、カタカタカタカタ
うるさい
やはり
本体に不具合がある
頭痛、寒気
そうか!
頭を
首から抜いて
机の上に置く
ああ、だいぶん楽になった
やれやれ
目の前に
マウスを付けた
自分の顔がある
こちらを睨んでいる
……
壁に向けた
このまま布団に入って
寝よう
誰かに見られたら
大騒ぎになるかも
まあ、いいか
風邪なんだし
大目に見てもらおう
#自由詩 20261127(ver1)
所感)
■2026年10月31日(土)午前11時49分
風邪で寝込んでいる
今年、初めてに思う。
アトピー性皮膚炎やヘルペスで寝込むのは、日常茶飯時であるが、
35年間、同じことをしているので対処方法は熟知し、もはや洗練の域にある。
風邪は?
以前の職場では喘息も出て、年中風邪を引いていたが、転職して7年、
これだけ本格的に風邪を引くのは久しい。
ちょっと、対処方法を忘れてしまった。
温かくして寝ている、
治らない。
家人からも避けられている。
うーん。
■2026年11月01日(日)午後18時22分
風邪でまだ寝込んでいる。
4連休、実は田舎に帰省する予定であった。
母や妹、古き友Nに連絡して、お土産だ、帰りに駅前で酒を呑もう、、、おじゃんに。
申し訳ない。
寝込んでいるが、頭は動いている。
吉岡実の本をAmazonで買う。
ボルヘスに影響を受け、吉岡実に進む、如何にもaristotles200らしい選択と結果を進んでいる。
詩は、今の自分自身である。
内容の出来はともかく、言葉に詰まることはない。
白紙を開き、鉛筆を持てば、そこが私の世界である。


