四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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講孟剳記 巻の三

講孟箚記 人に三等あり

本文) 人に三等あり。 下等の人は義に合はず、信ならず、果ならざるの徒にて、是れ妄人なり、 中等の人は信を必とし、果を必とし、未だ必ずしも義に合はざるの徒にて、是れ遊侠の類なり。 上等の人は即ち本文の所謂大人にて、信を必とせず、果を必とせず、…

講孟箚記 返りて諸を己に求む

本文) 第四章 返りて諸を己に求む。(反求諸已) 第五章 家の本は身に在り。(家之本在身) 「反求(反りて求む)」の二字、聖経賢伝、百千万言の帰着する所なり。 「在身(身に在り)」の二字も、同じ工夫なり。 天下の事、大事小事、此の道を離れて成ることなし。…

講孟箚記 自暴は演物なり、自奏は情疑者なり

本文) 「自暴・自業」「安宅・正路」の読、切実と云ふべし、読者自ら其の義を了すべし。 嗚呼、自暴は演物なり、自奏は情疑者なり、我人此の両等人には成りとうなきものなるが、安宅とて安とも知らず、正路とて正とも知らずんば、遂に此の両等人たるを見れ…

講孟剳記 記聞の学は

現代語直訳) 人が、師になりたいとの欲がでれば、学んだことは己の身にはつかない。 得た幅広い知識は、ただ人に使われるのみ。 このような人に使われるだけの学問は、学者の常の患いであり、自ら戒めなければならない。 学問を成し遂げる眼目は、己の為に…