四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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孟子 梁恵王章句

孟子 為さざると、能わざるとの形は

書き下し文) 曰く、為さざると、能わざるとの形は、何以(何如)に異なるや。 曰く、山(泰山)を鋏みて以て北海(渤海)を超えんこと、人に語げて我能わずと言う。 是れ誠に能わざるなり。 長者の為に 枝(肢)を折げんこと、人に語げて我能わずと曰う。 是れ為さざ…

孟子 其の心を尽くす者は、其の性を知るべし

書き下し文) 孟子曰く、 其の心を尽くす者は、其の性を知るべし。 其の性を知らば、則ち天を知らん。 其の心を存し、其の性を養うは、天に事うる所以なり。 妖寿(天命)違わず、身を修めて以て之をまつは、命を立つる所以なり。 孟子 尽心章句上 意訳) 孟子は…

孟子 寡人の国に於けるや

書き下し文) 梁の恵玉曰く、寡人の国に於けるや、心を尽せるのみ。 河内凶すれば、則ち其の民を河東に移し、其の栗を河内に移す。 河東図するも亦然す。 隣国の 政 を察るに、寡人の心を用するに如く者なし。 然るに隣国の民少なきを加えず。 寡人の民多き…

孟子 王沼の上に立ち

書き下し文) 孟子の梁の恵王に見ゆ。 王沼の上に立ち、鴻鷹麋鹿を顧みて曰く、 賢者も亦此れを楽しむか。 孟子対えて曰く、 賢者にして後此れを楽しむ。 不賢者は此れ有りと雖も楽しまざるなり。 詩に云う、霊台を経始す。 之を経り之を営り、庶民を攻め、…

孟子 梁の恵王に見ゆ

書き下し文) 孟子梁の恵王に見ゆ。 王曰く、雙、千里を遠しとせずして来る。 亦将に以て音が国を利するあらんとするか。 孟子対えて曰く、 王何ぞ必ずしも利を曰はん。 ただ仁義あるのみ。 王は何を以て吾が国を利せんと曰い、 大夫は何を以て吾が家を利せ…