書き下し文)
象に曰く、
天行は健なり。君子るって自強して息まず。
潜竜用うるなかれとは、陽にして下に在ればなり。
見竜田に在りとは、徳の施し普きなり。
終日乾乾すとは、道を反復するなり。
あるいは躍りて淵に在りとは、進むも咎なきなり。
飛竜天に在りとは、大人の造なるなり。
亢竜悔ありとは、盈つれば久しかるべからざるなり。
用九は、天德首たるべからざるなり。
周易上経 乾
意訳)
象伝(卦辞の注釈)にいう、
天の行いとは、健やかで留まることはない。
君子とは天の健やかさを規範として、自らを強めなくてはならない。
潜竜を用いてはいけない、とは陽の徳があっても最も下の位に居るから。
見竜、田に在りというのは、自らの徳の影響がようやく周囲に及ぼうとしていること。
終日乾乾すというのは、繰り返して道を歩むこと。
あるいは躍りて淵に在りというのは、時が到来してから前へ進めば咎を免れるということ。
飛竜天に在りというのは、大人、つまり聖人のみがなし得ること。
元竜侮ありというのは、満ち満ちてしまい、もはやその状態を維持出来ないこと。
用九は、陽剛の天徳を頼りに人を導いてはいけないとのこと。
所感)
■竜
深く潜む竜が、地上に現われ、天を飛び、やがては地に戻ろうとする。
今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。