書き下し文)
象とは象を言うものなり。
爻とは変を言うものなり。
吉凶とはその失得を言うなり。
悔吝とはその小疵を言うなり。
咎なしとは善く過ちを補うなり。
この故に貴賤を列ぬるるのは位に存し、
小大を育むるめのは卦に存し、
吉凶を弁ずるるのは辞に存し、
悔吝を憂うるるのは介に存し、
震きて咎なきものは悔に存す。
この故に卦に小大あり、
辞に腕易あり。
辞なるものは各々そのいくところを指す。
意訳)
彖(彖辞・卦)とは、
その卦の全体が象徴する意味を説明するもの。
爻(爻辞) とは、
各爻ごとに現れる変化の意味を説明するもの。
吉凶とは、
占う事の得失を言うもの。
悔吝とは、
吉凶ほどには決定的でない小さな疵(欠点)を言うもの。
咎なしとは、
本来なら咎となるべき過失を努力によって善く改めつぐなうこと。
六爻の貴賤の序列は、
上下の位置によって定められる。
卦の小(陰)大(陽)は、
卦中にある陰×陽爻の多寡によって定められる。
吉凶を区分するはたらきは、卦・爻の辞にある。
悔吝を憂うるのは、善悪の微妙な介(目に見えぬほどの小さい きざし)を重んずるから。
行動を起しても咎なきを得るのは、
よく過ちを悔い改める努力にかかっているから。
これ故に、卦には小・大(陰・陽)の別があり、
卦・爻の辞には、険しい口調と平易な口調がある。
いずれにして卦・爻の辞というものは、その進むべき方向を指示している。
所感)
■易経のマニュアル
この文章を時間をかけて理解するよりは、易経の占いサイトの簡単な説明を読み、単語の意味を知ってから、本文を読んだ方が理解が進むと思われる。
内容的にはこちらが本物である。
今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。