書き下し文)
孟子曰く、
人の学ばずして能くする所の者は、其の良能なり。
慮らずして知る所の者は、其の良知なり。
街亭の童も、其の親を愛することを知らざる無し。
其の長ずるに及びてや、其の兄をを敬することを知らざる無し。
親を親しむは仁なり。
長を敬するは義なり。
他無し、之を天下に達するなり、と。
孟子 尽心章句上
意訳)
孟子はいわれた。
人の、学ばずとも行いに理があることを、良能という。
人の、考えずとも道を理解していることを、良知という。
子が親を愛するのに、学びは必要ない。
弟が兄を敬うのに、考えは必要ない。
則ち、
親に思う心を、仁という。
年長の者を敬う心を、義という。
この他に何が必要であろうか。
仁と義は、天下あまねく国も人も包み込む。
所感)
■学問の積み重ね
最後の「之を天下に達するなり」を意訳するにあたり、自分の積み重ねた仁と義を述べた。
孟子の解釈とは、学問の積み重ねが正直にでるもの。
他から借りてきた仁と義を述べるなど、このブログを読んでいただいている読者に失礼にあたる。
仁とは、とてつもなく広く、天をも包む。
今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。