四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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中庸 第一章第二節

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書き下し文)

喜怒哀楽の未だ発せざる、これを中と謂う。

発して皆な節に中る、これを和と謂う。

中なる者は天下の大本なり。

和なる者は天下の達道なり。

中和を致して、天地位し、万物育す。

 

意訳)

喜・怒・哀・楽となる前の静けさ、これを中という。

喜・怒・哀・楽に感情は移り、それぞれに静けさを得ていること、これを和という

この静けさ、中を得た者は、天下に仁の心を行き渡らせる大いなる元となる。

自らの喜・怒・哀・楽に静けさ、和を得た者は、天下に義の正しい道を示す。

この中と和、仁と義を天下に至らすとは、天地のあらゆるものは安らぎ、万物は伸びやかに生み育つことをいう。

 

所感)

私見

私にとって、儒学とは孟子の教えだ。

孟子の教えから仰ぎ見る論語であり、

孟子の教えから仰ぎ見る中庸でもある。

故に、中とは、「静けさ」となるし、

中と和を得た者とは、仁と義を行う君子となる。

著名な先生や、諸先輩方の現代語訳とは異なる解釈であるが、大きな大きな仁は、包み込んでくれると信じる。

 

■「中庸」日本大百科全書より抜粋

「中庸とは不偏不倚(ふき)、過不及のない平常の道理で、道理は天に基づいて人間に本性として賦与される。本性に従って存養省察して喜怒哀楽の中和を得れば、天地は順応し万物は生育し、人間と自然の統一調和が保たれる。」

 

今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。

#儒学 #中庸