四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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自由詩 第四章

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1)日曜日の夕方、「埃」

書房の隅に積み重ねられ、埃被ったCDの小山、

スマホで聴くことに慣れ、放ったらかしにしていた相棒たち、

CD再生機も動かない、

十五の頃、今は亡くなった父とクラッシック音楽(レコード)を一枚ずつ丹念に聴いていた頃を思い出す、

さっそくAmazonで再生機を購入する、

 

「甦れ、バックハウスやアニー・フィッシャー。」

https://t.co/BVItRqDN1n

 

2)日曜日の夕方、「日暮れ」

日暮の森、

黒き樹皮で連なる、幹と枝のみの桜の木の森、

小鳥の鳴き声、遠くからはカラスの鳴き声、

 

「歩を止めて深呼吸して森と一つ。」

https://t.co/xPdryZNlcw

 

3)日曜日の夕方、「音色」

街路灯が灯り、急に寒くなる森の中、

腰に巻いたフリースを着て首までファスナーを上げる、

どこかから聴こえてくる笛の音色、

 

「日暮れて灯る街路灯、笛の奏でる曲名が出てこないもどかしさ。」

https://t.co/NdXsCzcgh9

 

4)日曜日の夕方、「更地に」

向日葵の次に植えられたコスモス畑はなくなり、更地に何かの種が植えられている、

何が植えられたのかは知らない、

 

「コスモス枯れて、横に変わらぬススキの穂。」

https://t.co/iCDkYYKJrj

 

5)日曜日の夜、「食卓」

 

風呂上がり、小さな書斎で本を読んでいたら、

ご飯が出来たよと呼ぶ妻と子の声に、いそいそと食卓へ向かう、

 

「麦ごはんと納豆、ツナサラダと粕汁、ごちそうさまでした。」

https://t.co/fjqN1XEuOi

 

所感)

■平々凡々

山頭火句集(筑摩書房

「あたたかい白い飯がある」

そう、我が家もあたたかい麦ごはんがある。

平々凡々たる日常にこそ、本当のあたたかさがある。

 

#自由律