四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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三行詩 第七十八章(郷党第十)

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○日曜日の午後、3月12日、通勤

 

孔子、郷党に於いては恂恂如たり。言う能わざる者に似たり。その宗廟朝廷に在りては便便として言い、唯謹めり。郷党一」

 

「孔夫子は郷里では穏やかで温厚素朴であり、寡黙で言葉を発することもなかった。一方、祖先を祭る宗廟や、重臣として朝廷で事にあたる場合、堂々と慎み深く言葉を発せられた」

 

「礼節とは、時と場所と場合において適切な発言、行動を行うこと、世の中の規範であり、中庸の徳に達するものだ」

 

#三行詩 #論語

 

○月曜日の朝、通勤

 

「朝にして下大夫と言えば、侃侃如たり、上大夫と言えば、言言如たり。君在すときは、叔昔如たり、与与如たり。郷党二」

 

「会議で下役人に話される場合は常に温厚であられた。上役人と話される場合は中立で常に公正であられた。君主が居る時には恭しくも慎重な態度を崩すことはなかった」

 

「人と接する態度、物腰とは二五百千年を経ても変わらない。下には温厚に、上には公正に、VIPには慎重に」

 

#三行詩 #論語

 

○月曜日の朝、乗り換え

 

帯状疱疹はまあまあか、取り敢えず出勤している、患部が耳裏首筋なのでマスクがネック、果たして」

 

「しんどければ午前中で帰ろう」

 

「アマプラオリジナルのインドドラマの続きが気になる、ズボンが雨に濡れて冷たい、少し頭痛がする」

 

#三行詩

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○月曜日の夕方、通勤

 

「君召して擯せしむるときは、色勃如たり、足攫如たり。与に立てる所を揖するときは、その手を左右にして衣の前後、譫如たり。趨り進むには翼如たり。賓退くときは必ず復命して曰く、賓顧みずと。郷党三」

 

「君主から重要な賓客の接待を命じられると、重責を務める為の緊張した顔色と小刻みに歩く慎んだ様子を見せられた。また、同じ接待役に挨拶する場合は、左、次いで右を向いて手を組み上下されたが、礼服の前後が乱れることはなかった」

 

「賓客のご案内をするときは、小走りに進まれ、肘を張り、左右の袖を翼のように広げられた。そして賓客が退出される時には、お見送りをしたのち必ず君主の前に戻り「お客様はお帰りになられました」と復命された」

 

#三行詩 #論語

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○月曜日の夕方、乗り換え

 

「禅寺での座禅体験を読むと、この時期、花粉症の人は鼻水は出しっぱなしにするらしい」

 

「音は立てないのが原則、なら屁はどうするのか、これは大きく鳴らすらしい」

 

「このような疑問を抱き、色々ググっている段階で既に警策の嵐が待ち受けている気がする」

 

#三行詩

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○月曜日の夜、自宅

 

「この歳になっても、違う、こちらが本体だ、中学から読み続けている」

 

「FSS17巻、一番共感を感じたのは『ならば国も民もすべて灰にしてやろう!!』素晴らしいではないか」

 

「FSSとは最高だ『灰の勲章』、いいねえ、吉田松陰先生はいわれた『諸君、狂いたまえ』、全くだ」

 

#狂歌 #FSS

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○月曜日の夜、自宅

 

「若い時にウイトゲンシュタインの論理哲学論考にハマった」

 

「鬱屈とした世の中、若さ故の無知無謀、それがどうした自己肯定、梯子を外すとは」

 

「気付く、フリードリヒ・ニーチェって読んだのか、ああ、岩波文庫ツァラトゥストラはこう言った』は買った、見た、消えた。結局、哲学解説本で得た知識レベルで五十二歳になったと気付く、さっそく道徳の系譜を買う、少し挑戦してみようと思う、楽しみだ」

 

#三行詩

ニーチェ全集〈第10巻〉善悪の彼岸道徳の系譜 (1967年)

 

○火曜日の朝、通勤

 

「公門に入るときは、鞠躬如として容れられざるが如くす。立つに門に中せず、行くに閾を履まず。位を過ぐれば、色勃如たり、足攫如たり。その言うこと足らざる者に似たり。斉を摂げて堂に升るに、鞠躬如たり。気を屏めて息せざる者に似たり。出でて一等を降れば、顔色を逞しくして怡怡如たり。階を没くして趨り進むときは、翼如たり。その位に復るときは、叔昔如たり。郷党四」

 

「宮殿での礼節について、宮殿の門では身体を屈めて慎んで通り、門の中では、君主が通る中央には近寄らず、門の敷居を踏むことは決してない。門を出て宮殿に進み、君主が居る場所に近づくと、顔色を改め、足運びはより慎重に行う。宮殿の堂上に昇る時には、まず言葉を失ったかのよう静粛にし、次に礼服の裾を持ち上げ、身体を屈めて静かに呼吸しながら昇る」

 

「堂上から降りる時には、階段を降りる度に顔色に力が戻り、伸び伸びとした様子を示す。階段を降りたのちは、小走りに自らの位置に向かい、戻れば、厳しくも静粛な様子を形作る」

 

#三行詩 #論語

 

○火曜日の朝、車内

 

「心の内に不二を持つとは、誰でも可能ではないか、作業の継続だ」

 

「覚りは天才の御業だ、しかし、例えば常に六字を唱える、座禅する、日常生活でも唱える、座禅する」

 

「作業は凡人でも出来る、二元論からの脱却とは、その時、を続けること、信心の有無は問われない」

 

#三行詩

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「仮に、不二なる存在が実在するとする、恐らくは人が蟻のコロニーを見守るようなものではないか」

 

「人は、蟻の種としての継続に関しては興味深く思う、しかし働き蟻一匹の幸福を願うことはない」

 

「信心の有無とはこの場合、働き蟻一匹の理屈であり、人の与えれる御業とは全体的なものだ」

 

#三行詩

 

「仮に、不二なる存在など実在しないとする、当然ながら信心とは意味をなさない」

 

「働き蟻一匹の思いがあるだけだ、しかし、この思いが末恐ろしい」

 

「一つの思いが無数の思いと重なり、蟻種という巨大な意識が生まれる、捕食、産卵し、個体を増やせ、この意識は蟻にとっての、やはり不二なのだ」

 

#三行詩

 

「二元論からの脱却とは、種としての生存本能に帰することなのだろうか」

 

「ここで二つの選択肢がみえる」

 

「一つは生物としての集団意識、狩り、耕し、造り、繁栄し続けることが不二である。もう一つは、生物を超えた世界、道徳、倫理、哲学、宗教、或は音楽、芸術等の観念的な不二だ」

 

#三行詩

 

「種としての生存本能か、人を精華した創造物か、一元論とは結論が出ない」

 

「結局、生き死にの二元、ここからの脱却は生者は不可能なのだ、自らの死を振り返ることは出来ない」

 

「月を地上から眺めても裏側は見えない、作業に徹する、唯唱え、只座禅する、つまるところ、ここで踏み止まる、知らないことが正しい」

 

#三行詩

 

「知ることが出来ないことが実在することを知る、無知の知

 

「善悪、二元論の先にはソクラテス(哲学)にが待っていた」

 

「人は悪を望まない、意図しては悪を行わない、知とは徳であり、徳は幸福をもたらす」

 

#三行詩

 

「二元論からの一元論へに関しての結論は、知であり、知とは徳である、徳にたどり着いた」

 

「西洋ではソクラテスなら、少なくとも徳に関しては東洋では孔夫子の教えだろう」

 

「つまるところ、人間の存在意義とは、幸せの追求だ、私利私欲ではなく社会全体が幸せになる為に、忠恕、自らを誠にして人を思いやること、自らの徳を広げる、その為に論語を学ぶ、考える、実践する、省みる」

 

#三行詩

 

○火曜日の夕方、通勤

 

「圭を執るときは、鞠躬如として勝えざるが如し。上ぐること、揖するが如くし、下すこと、授くるが如くす。勃如として戦色あり。足、縮縮如として循うことあり。享礼には容色あり。私覿には愉愉如たり。郷党五」

 

「君主の命が下った場合に授かる圭(錫杖)を受け取る時は、身体を屈めて圭の重さに恐れ入るようにする。圭を持ち上げる時は、人に優雅に挨拶するように、圭を下に降ろす時は、人にものを授けるように丁寧な動作を行う。顔色は生き生きとして、緊張で引き締まっているようにする」

 

「歩く時の足の運びは、つま先を持ち上げ、ゆっくりとすり足で進む。君主の贈り物を先方に捧げる享の儀礼では、顔色に君主の感情を示す必要がある。私的な会話に入れば、機嫌良く、愉快な様子をする」

 

#三行詩 #論語

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○火曜日の夜、自宅

 

「アマプラミュージック『Myいいね』が素晴らしい、いいねの回数を増やす程、神憑ってきている」

 

「クラッシック音楽を減らしている、やはりCDでじっくり聴きたい」

 

「若い人の音楽表現の豊かさに感動している、がんこ親父でもついていける、カラオケでシャウトしよう」

 

#三行詩

 

○火曜日の夕方、乗り換え

 

「なんとなく、未来に海外へ旅行に行く気がする、台北の街を彷徨いながら、今の通勤を思い出すのだ」

 

「現実的には、子が成人するまで家計が許さない」

 

「それでも、必ず行こうと決めた、想定では六十歳くらいか、、、前倒し出来ないか検討を重ねてみよう」

 

#三行詩

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「Ifの世界があれば、妻と出会わなければ、おそらくはバックパッカーをしている」

 

「海外の世界と、海外から見る祖国が大好きだ」

 

「私は日本人だ、髪の毛から小指の爪先まで全て日本人だ、そして、そのことに誇りと感謝を忘れたことはない」

 

#三行詩

 

○水曜日の朝、通勤

 

「君子、紺取を以て飾らず。紅紫以て褻服と為さず。暑に当たりては眞の希谷、必ず表して出ず。輜衣には羔裘、素衣には麑裘、黄衣には狐裘。褻裘は長く右の袂を短くす。必ず寝衣あり、長は一身有半。狐貉の厚き以て居る。喪を去いては佩びざるところなし。帷裳にあらざれば必ずこれを殺す。羔裘玄冠しては以て弔せず。吉月には必ず朝服して朝す。郷党六」

 

「君子は、物忌みで着る紺や喪明けで着る赤茶色の衣服を飾らない。紅や紫色を混ぜた衣服を着ない。夏季には、葛の衣服や、布目が大きい生地の単衣の上着を、下着の上から着る。冬季には、黒子羊の毛皮の上に、黒木綿の上着を着る。白色の上着は、白の仔鹿の毛皮が合う。黄色の上着は、黄色の狐の毛皮が合う。毛皮は長い為に、右の袂を短くする」

 

「寝巻きは、身長の1.5倍の長さとする。来客時には、狐や狢の分厚い毛皮を下に敷き、その上に座ってもらう。喪明けは、喪中に外していた玉などを身に付ける。朝服として着る帷裳という礼服以外の服は、最後は適当な形に裁断する。慶賀のときに着る羔裘と玄冠を身に付けて、弔問に訪れてはいけない。月の初めには、必ず朝廷の礼服を身に付けて出仕する」

 

#三行詩 #論語

 

○水曜日の朝、乗り換え

 

「大きな荷物を抱えて無料の求人誌を読んでいる人がいる、どんな人生を歩んでいるのだろうか」

 

カップルが騒いでいる、かん高い笑い声が連絡橋に響く」

 

「トイレで行列、中で一人で会話している人がいる、声は大きくなるばかりで大声を上げて出ていった」

 

#三行詩

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「みんな狂っている、オレだけがまともなんだ、と大声で喚いてた」

 

「確かにその通りだ、昨今聞いた言葉では一番まともだ」

 

「私たちは狂っている、毎日家と会社を往復し、世界第二位の重税を納め、挙げ句に老後はお先真っ暗だ」

 

#三行詩

 

○水曜日の夕方、通勤

 

「斉するときは必ず明衣あり、布なり。斉するときは必ず食を変じ、居は必ず坐を遷す。郷党七」

 

「斎戒沐浴をする場合、定められた衣服があり、定められた食事内容があり、座る場所も普段と変えなければならない」

 

「斎戒沐浴/神仏の祭事を行う前や所定の日に、心身を清めるために飲食や行動を慎み、体を洗い清めること」

 

#三行詩 #論語

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○水曜日の夕方、乗り換え

 

「花粉とPM2.5を浴びないように、大きな帽子とマスク、さらにフードを被っている」

 

「車内で英語が聞こえる、わかりそうでわからない、HAHAHAHAと笑っている」

 

「よく喋る、ずっと英語を喋っている、低音域でよく響く、皆聞いているが意味はわからない」

 

#三行詩

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○水曜日の夜、自宅

 

ニーチェ来たれり、意外と読める、白文を現代語訳にするより全然楽だ」

 

「二元論から脱却、一元論とは何かを探る最近の疑問に答えてくれるのだろうか」

 

「読んでいる、ああ、ニーチェって偏屈親父だ、笑うくらい頑固親父だ、親しみを感じる」

 

#三行詩

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○木曜日の朝、通勤

 

「食は精を厭わず、膾は細きを厭わず。食の饐して曷せると、魚の餒れて肉の敗れたるは食らわず。色の悪しきは食らわず。臭いの悪しきは食らわず。壬を失えるは食らわず。時ならざるは食らわず。割正しからざれば食らわず。その醤を得ざれば食らわず。肉は多しと雖も、食の気に勝たしめず。唯酒は量なく、乱に及ばず。沽酒と市脯は食らわず。薑を撤てずして食らう、多くは食らわず。公に祭するときは肉を宿せず。祭の肉は三日を出でず。三日を出でたるはこれを食らわず。食らうに語らず、寝ぬるに言わず。疏食と菜羹と瓜と雖も、祭るときは必ず斉如たり、郷党八」

 

「孔夫子は白米を好み、膾の肉は細かく切ったものを好まれた。古くなって味が悪くなった米や、傷んだ魚、腐った肉ば決して食べなかった。色の悪いもの、臭いの悪いもの、煮が足らないもの、季節外れのもの、切り目が正しくなければ食べなかった。また、汁物が一緒に出なければ食べなかった」

 

「肉を多く食べてもご飯の量を越えることはなく、お酒の量は決めていないが、酔っ払うまでは飲まれない。市場で買った酒や乾し肉はたべない。生姜をは捨てずに少量を食べた。君主の祭祀に出される肉は、その日のうちに食べて残さぬようにした。家の祭祀の肉は三日以上は残さず、三日を越えればお食べなかった。食事中には学問を語らず、就寝中には寝言をいわない。粗末なご飯や野菜の汁、瓜でも、祭祀で神にお供えするときには恭しく厳粛な態度をされた」

 

#三行詩 #論語

 

○木曜日の朝、乗り換え

 

「ブランド物で身を固めた旅行者を見かけた、歩き方までブランド風だ、中身もそうなのだろう」

 

「血圧が高い、下が98、この時期は肌から性格まで全て悪くなる」

 

「人と目が合う、お互いピンとくる、遠縁だろうか、一族共通の雰囲気がする、親近感」

 

#三行詩

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○木曜日の夕方、通勤

 

「席正しからざれば坐せず。郷党九」

 

「自席の座布団の位置が正しくなければ座ることはない」

 

「礼節とは一つの規範を積み重ねることだ」

 

#三行詩 #論語

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○木曜日の夕方、乗り換え

 

「左脚から滲出液、ズボンを濡らす、ため息をつく、やれやれ、アトピーからは逃げられないのか」

 

「花粉がきつい年は酷くなる、悪夢よ再びだ」

 

「やたら旅行者が多い、車掌さんの流暢とはほど遠い英語を聞く機会が増えた、数字と指で語尾は何故か上に」

 

#三行詩

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○木曜日の夜、自宅

 

「久方振りに座る、睡眠を心がけるほど寝付きが悪くなる今日此頃」

 

「高血圧、アトピー高脂血症、ああ面倒くさい、滲出液がどうしたのか」

 

「いっそ朝まで座れ、眠れないなら寝なくてよい、徹夜で座禅、前へ、ひたすら前へ、暗闇の中で眼を光らせてやる」

 

#三行詩

 

○金曜日の朝、通勤

 

「郷人の飲酒するときは、杖者出ずれば斯ち出ず。郷人の儺には、朝服して乍階に立つ。郷党十」

 

「村人と飲酒するときは、杖をついた高齢の老人が退席するのを待ってから退席した。鬼神や災厄を追い払う行列が来るときは、礼服を着て、宗廟の階段に立って迎えた」

 

「敬うということに貴賤なく、礼節に則って行動された」

 

#三行詩 #論語

 

○金曜日の朝、車内

 

「行楽に行く人が多い、春らしい服装に和む、自身は年中ワイシャツに紺か黒、楽でいい」

 

「ホームで鴉が一匹鳴いている、妙に共感を感じてしまうのは何故だろう、ああ、色が同じか」

 

「センイツロウ4というスイッチのゲームを買う、安かった、週末は家に籠もろう」

 

#三行詩

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○金曜日の夕方、通勤

 

「人を他邦に問えば、再拝してこれを送る。郷党十一」

 

「他国への使者が出発するときは、再拝して送り出された」

 

「単に人を尊ぶのではない、命じた君主、使いの使者、受ける他国の君主を尊ぶが故に再拝されたのだ」

 

#三行詩 #論語

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○金曜日の夕方、電車内

 

「妻が用事で出ていて、途中で合流する、子が家で待っている」

 

「さて、四連休、じっくり身体を休めよう、資格勉強もすすめよう」

 

「薄着で帰っている、どんどん寒くなってきた、股引きは履くべきだった」

 

#三行詩

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○金曜日の夜、自宅

 

「ごった返す人混みの中で待ち合わせする、ああ、妻だ、ほっとする」

 

「この人は、良いとき悪いとき問わず常にマイペースだ、常にほっとけない」

 

「最近、子と共感する、大変だな親父、ああ全くだ、でもな意外と幸せなんだ、わかる、と子が呟いた」

 

#三行詩

 

○金曜日の夜、自宅

 

「妻との初デートは上海花園飯店にてフランス料理、のち深夜の南京西路を歩き、人民公園にて深夜まで語り合う」

 

「二十八年前のこと」

 

「人が人を本気で好きになる、根っこから吸い寄せられる、理屈ではない、非論理的思考、流れのままに言葉を紡ぐ」

 

#三行詩

 

○金曜日の夜、自宅

 

「上海で習った孫家形意拳、帰国してから一人練習して二十八年になる」

 

「最近、劈拳、左右の腕の捻じれと腰、両足の動作が噛み合うようになった」

 

「三体式は身体全体を意識出来るようになる、しかし硬いままだ、師父のように柔らかくはない、道は遥か遠い」

 

#三行詩

 

○金曜日の夜、自宅

 

「鼻が利く、犬みたいだが、善人と悪人はすぐわかる、善人は人間のままの匂いがする」

 

「真っ直ぐがある人は人間を感じる」

 

「欺瞞と嘘、怒りと復讐、瞳と顔に表れる生き様とは酷いばかりに丸わかり、出会う火宅の人の業深さに今日も怖気立つ」

 

#三行詩

 

「世の火宅の人、無関心、自己中心の臭いに心が疲弊する、鼻について心がきつい」

 

「そういう時に思い出すのは子供の頃の記憶にある父と母の匂いだ、やはり根っこだ、優しさと慈しみを感じる」

 

「同様に、会社でストレスを溜めて帰宅すると妻と子の匂いを嗅ぐ、深呼吸して嗅ぐ、子は幼子の頃は草原の匂い、最近は雨の日に濡れた子犬の匂いがする、何故だろう」

 

#三行詩

 

○土曜日の午後、ウオーキング

 

「つまらない映画を観るのも飽きた、フードを深く被り森へ」

 

「目線の先に苔むしたアラカシの樹あり、近寄って見上げた」

 

「言葉が生まれない、心が弾まない、面白味を感じない、スランプらしい」

 

#三行詩

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○土曜日の夕方、マクド

 

「悪人とは他人にとってであり、自分自身にとって人とは限りなく善人だ」

 

「知恵と武器を持つ、どうしようもない生き物故に、規範(礼)が必要だ」

 

「人間を突き詰めるより、人間足らしめている道徳を深め広げること、強さとは目の前のゴミを拾うことから始まる(そう信じている)」

 

#三行詩

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所感)

マクド

コーヒーを飲みながら資格勉強をしている。職場でも隙間時間に勉強するのが日常となった。

気晴らしに、岩波全書セレクション、武内義雄著、中国思想史を持ってきた。

 

帯状疱疹

抗ウイルス薬でましになるも、今度は頭と顔の右側面に毛嚢炎。

さえない、ここ最近、さえない。

年を取るとはこういうことだ。常に何かの病に悩まされることらしい。

 

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