四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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孟子 慮らざるの譽有り

f:id:aristotles200:20210914210728j:plain書き下し文)

孟子曰く、

慮らざるの譽有り。

全きを求むるの毀有り、と。

孟子 離婁章句上

 

意訳)

孟子はいわれた、

時に、思いもよらない栄誉を得ることもある。

時に、万全を期しても非難を受けることもある。

誉れ、毀りに左右される、世の中の評判や不名誉を気にしてはいけない。

ただ、思いやりの心、仁を深く広げるのみ。

 

所感)

■心の中の拠り所

世の中生き続けていると、心の中になんらかの拠り所が生まれる。

曰く、両親との思い出、家族の笑顔、

曰く、歴史上の人物の遺した言葉、

曰く、学生時代に夢中になったもの、

曰く、図書館、本屋、古本屋、本のある所、

曰く、新スタートレック、全シーズン、

曰く、何百回繰り返し観ている同じ映画、

曰く、ドラゴンクエスト1の復活の呪文

曰く、ヴィルヘルム・バックハウスの演奏

曰く、古いファミコンソフト、

曰く、ロバート・A・ハインラインの世界、

曰く、我が子の誕生と成長、

曰く、音楽、映画、料理、スポーツ、漫画、ペット、旅行、武道、ゲーム、小説、温泉、、、

皆、それはそれで良いもの。

そして、思いやりの心、仁はこれら全てを包み込む。

仁とは、とてつもなく広く、深く、世の中全てを包み込むもの。

そして、天の思いやりの心、全てのものは仁に包まれているということ。

 

今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。

#儒学 #孟子