書き下し文)
孟子曰く、
心を養うは欲を寡なくするより善きはなし。
その人となり欲寡なければ、
心の存せざる者ありと雖も寡なし。
その人となり欲多ければ、
心の存する者ありと雖も寡なし。
孟子 尽心章句下
意訳)
心を養うとは、欲を少なくすること以外に善い方法はない。
人により、生まれつき欲が少なくて心を得た人がいないことはないが、ごく僅かに過ぎない。
人により、欲が多くても心を得た人がいないことはないが、ごく僅かに過ぎない。
所感)
■心を養う
心とは、どの心を示しているのか、自らの学問が浅く、考えにつながらない。
仁の心、あわれみの心、思いやりの心とは、「養う」ものなのだろうか、
あるいは、善の心、誠の心、本心、さらに四端の心、、、。
いずれも、「養う」でこの章の理解が止まる。
明明徳、自らに備わる徳を明らかにすると、
徳を「養う」では徳、心そのものの解釈に関わる。
それとも、この疑問は、「牛の尻」の轍を再び踏んでいるのか。
この場は、ここで終わる。
今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。