1)金曜日の夕暮れ、
ここで三句、
①息切れと上らぬ脚で駅の階段に挑む。
②金曜日の夜、テーマソングは、土曜日の恋人。
③お腹空いて財布に金少なし家に急ぎ帰る。
2)金曜日の夕暮れ、
ここで三句、
①満員電車、誰も座らない隣、互いに居心地悪いと思う人。
②後から出た電車に追い抜かれて少し悔しい。
③ホームの行列、家路につく人、帰りを待つ家族。
3)金曜日の夜、
ここで一句、
キムチ鍋ご飯ビール日本酒レモンチューハイポテトチップスコンソメパンチサントリーオールドウイスキー。
4)歎異抄から、
ここで一句、
「つくべき縁あればともなひ、はなるべき縁あればはなるること」
生まれてから今までの人との出合とい別れ全てはこの言葉にあり。
亡き父とも離れやがては我が子をおいて離れる我が身なり。
5)歎異抄から、
ここで一句、
「とても地獄は一定すみかぞかし」
地獄こそは我が棲処なり、この言葉の凄みに魅せられてこそ、共に地獄に落ちようとも後悔なくただ念仏。
6)実存主義より、
ここで一句、
「もし神が存在しないとしたら、全てが許されるであろう」
そう、我々は本質的に自由であり、自由の刑に処せられるが故に、永遠に孤独な存在なのだ。
7)金曜日の夜、
ここで一句、
晩ごはん食べ酒を呑み妻と語らい子の話しを聞く。
8)金曜日の夜、
ここで一句、
この瞬間、この刹那、この時間、
この日、この月、この年、この世紀、
ともに語らい、ともに聞き、ともに寄り添える喜び。
9)土曜日の朝、
ここで四句、
①冷たい朝迷う服、寒いより厚着重ねて今日も正解。
②枝から鳥の鳴き声、地面を突くハト、ゴミを襲うカラス。
③眩しき朝の光、紅葉の色映えて、側で棒を掲げて柿取るおじいさん。
④枯れ葉の桜、わかってる、春こそ桜。
10)土曜日の朝、
ここで四句、
①竹林、鳥の鳴き声もなく、深々と。
②遥か遠方に見える雲と山々。
③竹林に一羽鳴く、姿見せぬカラスあり。
④木漏れ日の光、アスファルトの黒、彩る落ち葉。
11)土曜日の朝、
ここで三句、
①人なき道に並ぶ樹木、遠い異国の石像の様。
②広がる枝ぶり、木漏れ日と杉の林。
③森の中、何処からか聞こえる楽器の音色。
11)土曜日の朝、
ここで三句、
①ショーウィンドウに飾られたクリスマスの装飾、開店前の暗めの照明、知らず口ずさむクリスマスソング。
②駅に向かって必死に走る寝坊の人、髪はぼさぼさ、素足に草履。
③人のいない公園広場、あと数刻で子供連れた親子で賑やか。
12)土曜日の朝、
ここで四句、
①道に枝を伸ばす落葉した桜、枝ぶりは青天に模様を描き、苔むした幹は古武士然。
②森の中に入る、居なくなる、雲の巣トラップ、ヤブ蚊にハチ。
③日向ぼっこ、餌上げ人と勘違いされ、鳩の集団囲まれる。
④日向ぼっこ、一斉に羽ばたき去る、無数の鳩。
13)土曜日の朝、
ここで三句、
①グラウンド、まもなく始まるサッカー練習、送り迎えの父母の集団。
②口ケンカしながら散歩する老夫婦、お父さんボロ負け中。
③いつもの猫の集会場、開場前でモフモフさわれず。
14)土曜日の朝、
ここで四句、
①釣り人と沼にたたずむ青鷺一羽、渡らずに冬を迎えるのか、狙うは釣り竿の先。
②よそ見して、頭に刺さる、青々とした松の葉。
③無言のまま立ちつくす野鳥撮影、寄るな来るなと無言の圧。
④野原にてヨガ教室、やはり違和感、見物する人。
15)土曜日の朝、
ここで四句、
①野原にて放す子犬と泣く子供。
②雲なき青天を飛ぶカラスと付き従う地の影。
③サトウカエデの大木の下で、思うは何故シュガー、見上げれば焦がした砂糖色の葉。
④ボールの跳ねる音、大きな掛け声、姿あらわす家族連れ。
16)土曜日の朝、
ここで五句、
①枯れゆく沼の蓮の葉、冬眠するザリガニ、姿消すこれを狙うカラス。
②コスモス園、青い空に映え、撮影会。
③老夫婦、雰囲気同じ、手をつなぎ歩く。
④前を歩く夫、少し離れて歩く妻、それでも共に散歩中。
⑤よく喋り、よく走る、日焼けしたマラソン集団。
17)土曜日の朝、
ここで三句、
①姿あらわすスケボー集団、人混みでキックフリップもどきの練習やめてくれ。
②学校行かず一人公園で座る学生さん、しがらみ日本、でも祖国、視点を変えれば全て仮の宿り。
③香り出す、ゲリラバーベキューたちと禁止を告げるアナウンス。
18)土曜日の昼、
ここで四句、
①音楽院、様々な楽器鳴る、音楽の学び舎。
②ピアノ弾く、ドから始まるレミフアソラシドに新鮮な気づきあり。
③ピアノの音、音の階段昇り降り、ドレミファソラシド、ドシラソファミレド。
④重低音のドシラソファミレド、高音のドシラソファミレド、普段は聴けない聴いて楽しいピアノレッスン。
19)土曜日の昼、
ここで三句、
①指番号と音の階段、左手で昇り右手で降りる、ピアノの鍵盤。
②始めて二十分、キラキラ星の練習始まり、横で眺める先生と後ろで控える私たち。
③楽譜を読み出す我が子、うなずく先生と目を細める親の構図。
20)土曜日の昼、
ここで三句、
①一コマの授業、両手でピアノ弾く我が子、笑みを交わす親二人。
②我が子の演奏キラキラ星、ファジル・サイに似てるかも。
③ピアノの音色聴き、何故かフーガの技法が脳裏でリフレイン。
土曜日の夕方、
ここで三句、
①散髪屋、いつもの店主、挨拶と世間話しでいつもの髪型。
②順番待ち、追い越さるわけないのに、お互い警戒モードの散髪屋の待ち合い。
③散髪屋、たまには奇抜な髪型と思う冒険心、止めるは変わらぬ地味な地顔。
21)土曜日の夕方、
ここで三句、
①三十年ぶりの学生食堂、カレーと定食食べるも最後はちと苦しみラーメンはあきらめる。
②お腹いっぱい、本屋さんで腹ごなし、コーヒーを飲み、穏やかな土曜日。
③日が暮れた、腹減った、今日の晩ごはんはなんだろう。
22)土曜日の夜、
ここで三句、
①発売すれば買う、昔懐かしレトロゲーム、いずれも箱のまま眠る。
②ついていけない今のゲーム、そう、我こそはスーパーファミコンゲーム全盛の時代の人。
③コナミの火の鳥、エスパードリーム、大魔司教ガリウス、走馬灯のように甦る戦いの日々。
23)土曜日の夜
ここで三句
①コンビニコーヒー、ホットとアイス押し間違えるも、量は少ないが濃い目でかなり気に入る。
②腹減った、今日の晩ごはんはなんだろう、台所に立つ妻の背中が輝やきを増す。
③静かに思う戦いの日々、ドラクエⅡのロンダルキアでの挫折と書き間違えた復活の呪文。
所感)
■学問の道
今は諦めた。
理由はブログの出来栄えに満足出来ないから。
再び、ベース基地の孟子に帰還するとする。
まさに、放蕩息子の帰還と等しい。
ただ、自由律俳句というお土産がある。
自由律俳句は、当分続けたい。
今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。
#自由律 #俳句 #短歌