○日曜日の午後、8月6日、自宅
「子曰く、唯だ女子と小人とは養い難しと為す。これを近づくれば則ち不遜。これを遠ざくれば則ち怨む。陽貨二十五」
「孔夫子はいわれた、小人とは扱いにくいものだ。優しくして近づけると無礼になり、疎遠にして冷たくするとこちらを恨む」
「私利私欲しかない人とは、全体の幸せを追求するという価値観が希薄で、自分さえ良ければと常に思っている」
#論語
○日曜日の夕方、ウオーキング
「坂本龍一を聴きながら森を歩いている、たまに吹く強い風が心地よい」
「地球温暖化、増えるばかりの二酸化炭素が環境を変え、生態系循環を狂わせている」
「人が生活する限り二酸化炭素は減らせまい、この暑さ、始まりの始まりらしい」
#三行詩
「数百年後か、数十年後か、恐竜のように最後の人類が灼熱の大地で亡くなるのだろうか」
「昔読んだSF小説に似たような光景が、レイ・ブラッドベリか」
「生物の絶えた地表に音楽が流れる、ベートーヴェンの第九か、マーラーの九番か、否、・・・」
#三行詩
「いっそのこと、コーンの『Freak on a Leash』で良いのではないか」
「ヘヴイ・メタルとは良いものだ、人が人らしく人をシャウトするのだ」
「まあ、最後は、マイクロプラスチックに満ちた海と、沈黙、風、波の音がいつまでも続くのだろう」
#三行詩
○日曜日の夕方、森
「年表を本にしている、文字だけだが、この本は読んでとても楽しい」
「この世界史版もいい、流石に岩波書店、良い仕事をしている」
「通史が頭に入ったら、いよいよ区切って刻んで近現代史に進もうと思う」
#三行詩
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○月曜日の朝、通勤
「子曰く、年四十にして悪まるるは、それ終んぬるかな。陽貨二十六」
「孔夫子はいわれた、歳が四十になっても人から憎まれている、どうしようもない」
「自らを誠にし人を思いやること、学問の道に終わりなく、始まりはいつ、今から始めれば良い」
#三行詩
○月曜日の朝、乗り換え
「通史を読んでいると歴史の流れ、奔流を感じるときがある、圧倒的な力と権力、人」
「英雄も基本、ナレ死なので、そこから色々調べる、色々な背景を想像する」
「漫然と学ばないこと、物差しは儒学、目的は現代日本史の自分なりの解釈にある、道は遠い」
#三行詩
○月曜日の朝、ホーム
「ホームで並んでいたら、トランクを引っ張るアジア系の方から片言の日本語で問われる」
「ナンバハドコデスカ、ミドウスジラインニノリタイデス」
「ここは御堂筋線ではないこと、空港ならJRでも行ける旨を英語で伝える、最近、度々尋ねられる、謎だ」
#三行詩
○月曜日の夕方、通勤
「微子はこれを去り、箕子はこれが奴と為り、比干は諌めて死す。孔子曰く、殷に三仁あり。微子一」
「殷の暴君・紂王の異母兄である微子は、紂王の悪逆非道を諌めたが、聞き入られず国から去る。紂王の叔父である箕子も同じく紂王を諌めたが、聞き入られず、奴隷にされた。同じく紂王の叔父の比干も紂王を諌めたが、聞き入られず死罪となった。孔夫子はいわれた、殷に三人の仁者あり」
「微子は殷が滅ぶとみて、先祖祭祀を引き継ぐ者がいなくなるのを恐れ、敢えて他国へ逃亡したらしい。のち、周王朝の周公旦により宋の君主に封じられ、殷の祭祀を引き継ぐ」
#論語
○月曜日の夕方、歩道橋
「明らかに勘違いしている、アニメや漫画の主人公のつもりで威勢のよい言葉を吐く」
「暴力の経験がない、殴られたことがない、根拠なく自らは強いと粋がる」
「際どいなと思う、道で若者が口論していた、相手が喧嘩屋なら餌食だし、高い授業料を払うのは明らかだ」
#三行詩
「若い時、海外で駐在した、色々馬鹿をして何度も危険な目にあった」
「基本、逃げるか財布を渡す、以外の選択肢はないと思う」
「逃げるのも覚悟がいる、土地勘は相手にあり、二、三十人に追いかけられた時は死ぬかと思った、あまりお勧めしない」
#三行詩
「修めた武道は、最後の最後で使えばいい、そして逃げること」
「腕に自信ありと、傲慢な態度で喧嘩を見知らぬ相手に売る・買うなど自殺行為だ」
「若い頃に師範から黒帯をいただいた時、喧嘩は逃げろといわれた、未だに守っている」
#三行詩
「若い頃、喧嘩屋と知人になった、色々と話しを聞く」
「打突系武道崩れだが、全て急所狙い、要は倒せば勝ちの世界だし、事後処理も手慣れたものだ」
「こういう人は、最初弱そうに演技するのが楽しいらしい、相手にわざと殴らせてから豹変する」
#三行詩
「荒っぽい業界で働いているので、元レンジャーの人もいて話しを聞く」
「この人、身長は低く、気の弱わそうな顔をしている(眉毛は常にハの字だ)せいか、街でよく絡まれるらしい」
「結果は聞くまでもない、礼儀正しい人であり、紳士であるが、輩には輩の対応をします、と述べられた」
#三行詩
「恐らく、街中で不用意に喧嘩を売る・買う人とは、本当に強い人と知見がないか、サイヤ人に違いない」
「ベジータ相手に地球の技が何処まで効果があるのか、少し興味深い」
「故に、逃げるが勝ち、負けるが勝ち、命あっての物種だし、法律はその為にある、喧嘩するくらいなら弁護士費用を貯めよう」
#三行詩
○火曜日の朝、通勤
「柳下恵、士師と為り、三たび黜けらる。人の曰く、子未だ以て去るべからざるか。曰く、道を直くして人に事うれば、焉くに往くとして三たび黜けられざらん。道を枉げて人に事うれば、何ぞ必ずしも父母の邦を去らん。微子二」
「魯の賢人である柳下恵、司法長官に任命されるも三度、罷免されてしまった。ある人がいう、このような扱いを受けて、何故、この国を去らないのですか。」
「柳下恵がいう、真っ直ぐに道理に従って人に仕えれば、どの国に行っても三度は罷免されるものです。父母の国を捨てて、どうして他国で道理を曲げて仕えることが出来ましょうか」
#論語
○火曜日の午前、自宅
「体調不良で早退する、帰宅後発熱あり、発熱外来での受診はチケット争奪戦さながらに生き馬の目を抜くレベルだ」
「発熱には強いので病院は諦めた」
「診てくれる病院は正午の時点で皆無、なら冷たいビールを呑んで寝るとする、昭和世代は呑んで寝て病を治すのだ」
#三行詩
○水曜日の午前、自宅
「斉の景公、孔子を待たんとして曰く、季氏の若くせんことは則ち吾能わず。季・孟の間を以てこれを待たん。曰く、吾老いたり、用うること能わざるなり。孔子行る。微子三」
「斉の景公、孔夫子を招こうとし家臣にいう、魯国の筆頭家老である季氏のような手厚い待遇はできまい。季氏と末席の孟氏との間くらいの待遇ならどうだろう。景公は更にいう、いや、私は年老いてしまった。孔夫子ほどの傑物を使いこなすのは無理だ。孔夫子、これを漏れ聞いて斉の国を去られた」
「斉の景公は老い、もはや天命を失ってしまった。仮に、家臣として孔夫子を招聘しても、孔夫子の大徳を、どう天下の為に活かせようか」
#論語
○水曜日の午前、自宅
「コロナ陽性につき休んでいる、昨晩は38℃後半、妻も陽性、子は元気」
「味覚異常あり、昨晩、卵かけご飯の味がしなかった」
「発熱外来は予約出来た、お盆休みがあるので念のため受診する」
#三行詩
○木曜日の朝、自宅
「斉人、女楽を帰る。季桓子これを受く。三日朝せず。孔子行る。微子四」
「孔夫子の政により良く治まった魯国を恐れ、斉国は女性の歌舞楽団を贈る。筆頭家老の季桓氏をはじめ、これを受け容れ、美女の美しさにうつつを抜かし、三日の間、政を行わなかった。孔夫子は魯国を去った」
「斉国は、孔夫子の政により強国と変わりつつある魯国を恐れ、色仕掛けを行い成功する。三日の間、国政を放置させたことよりも、孔夫子を失望させたことが大きい」
#論語
○木曜日の朝、自宅
「子、コロナ検査陰性なれど高熱、食欲なし、近所の小児科医を受診する」
「陽性の親二人、発熱は収まるも全身に鈍い痛みと倦怠感、喉の痛み」
「このような症状は初めてだ、やはり遺伝子操作されたウイルスではないか、と勘繰りたくなる」
#三行詩
○金曜日の午前、自宅
「楚の狂・接輿、歌いて孔子を過ぎて曰く、鳳よ鳳よ、何ぞ徳の衰えたる。往く者は諌むべからず、来たる者は猶追うべし。已みなん已みなん。今の政に従う者は殆うし。孔子下りてこれと言らんと欲す。趨りてこれを辟く。これを言るを得ず。微子五」
「楚の狂人、接輿、孔夫子の側を歌いながら通る。鳳鳳よ、鳳凰よ(聖天子の出現を待ってこの世に現れるといわれる瑞鳥)、この徳なき乱世に現れるとは、汝の徳はなんと衰えてしまったことか。過ぎ去ったことは仕方がないが、これからのことを考えなさい。」
「やめなさい、やめなさい。今の政に携わるのは危険なことだ。孔夫子は馬車から降りて接輿と語ろうとされるも、接輿は小走りに逃げ去ってしまった」
#論語
○金曜日の午前、自宅
「熱は治まるも、三人共に風邪諸症状に苦しむ、特に節々の痛みが酷い」
「子は喉の痛みと咳、このお盆休み、コロナ療養で終わりそう」
「身体を動かしていないのでストレス過多、ひたすらダンベル運動をしている、今日が五日目、明日から表へ、筋肉は正義だ」
#三行詩
○金曜日の午後、ウオーキング
「コロナ陽性5日目、病み上がりなれど、終日自宅軟禁限界なり、筋肉の命ずるがままに外界へ」
「酷暑につき、周囲ほぼ無人、マスク二枚重ねて森へ」
「くっきり過ぎる青空と白い雲、影が焼けるようだ、良いではないか、今こそ筋肉の本質が問われている」
#三行詩
金曜日の午後、森
「昔からピンチに強い、キレた方が頭が回る、身体が限界まで動く、且つ楽しい」
「沈没した妻子に、塩胡椒を振った手羽先をカラリと焼き、トマト・スライス、フランスパン、大蒜スライス、オリーブオイル」
「インスタント食品の五日間が終わる、子の目に生気が戻る、良し」
#三行詩
○金曜日に夕方、森
「ブラック企業で二十年働いたお陰か、誰も助けてくれない、世の中強くなるか、消えるかだ」
「己の強さを磨くこと、続けること」
「本当の優しさとは、自らが強くあらねばならない、優しさとは弱い者の言い訳にしてはならない、強者の恩返しであるべきだ」
#三行詩
金曜日の夕方、沼
「岩波文庫、ラ・ ロシュフコー 箴言集に若い頃衝撃を受けた、武道を始める動機となり、人生を戦う根本になる」
『 優しそうに見える人は、たいてい弱さしか持たず、その弱さは容易にとげとげしさに変じてしまうのである』
「強くならねばならぬ、弱き人を救うのだ、本当の優しさを身につけるには、まず自分自身が強くならなければならない」
#三行詩
○金曜日の夕方、森
「強さとは、筋肉の量ではない、思いの強さだ」
「日中、公園で大音量で音楽を鳴らし暴れまわる道路族に、老婦人が一人、大声で、出で行け!と述べた現場を目の前で見たことがある」
「強さとは思いであり、背負うものが大きれば大きい程強くなる、私利私欲を離れた思い、行いをこそ正義であるべきだ」
#三行詩
○土曜日の午後、自宅
「長沮・桀溺、藕して耕す。孔子これを過ぐ。子路をして津を問わしむ。長沮曰く、夫の輿を執る者は誰と為す。子路曰く、孔丘と為す。曰く、これ魯の孔丘か。対えて曰く、是なり。曰くく、是ならば津を知らん。桀溺に問う。桀溺曰く、子は誰と為す。曰く、仲由と為す。曰く、是魯の孔丘の徒か。対えて曰く、然り。曰く、滔滔たる者、天下皆是なり。而して誰と以にかこれを易えん。且つ而その人を辟さくるの士に従わんよりは、豈世を辟くるの士に従うに若かんや。憂して輟めず。子路行きて以て告ぐ。夫子憮然として曰く、鳥獣は与に群を同じくすべからず。吾斯の人の徒と与にするに非ずして誰と与にかせん。天下道あるときは、丘は与に易えざるなり。微子六」
「隠者である長沮と桀溺が並んで農地を耕していた。孔夫子がそこを通りかかり、子路に渡し場を尋ねさせた。長沮がいう、あの馬車の手綱を握っているのは誰か。子路はいう、孔丘です。長沮は、魯の孔丘かと聞く。はい。ならば渡し場の場所は知っているだろう、と答えた。次に桀溺に尋ねる。桀溺はいう、汝は誰か。仲由です。汝は孔丘の弟子か。はい。桀溺はいう、水は上から下に流れていくように、天下はすべて留まることを知らない。なのに一体誰と一緒に天下を治めるのか。仁徳の大小により仕官すべき君主を選び、人を捨てる仁人につくより、世の中を捨てた隠者についた方が良いのではないか、と、種への土かけを続けた。」
「子路、孔夫子にそのことを伝える。孔夫子はいわれた。鳥や獣と仲間にはなれない。私たちが人間の仲間以外の、誰と一緒に暮らせようか。天下で正しい道理が行われているのであれば(圧政に苦しむ民が仁政により救われているのであれば)、私がこの世の中を変えようとする必要もないのだ」
#論語
○土曜日の深夜、自宅
「道徳教育とは人を優しくさせる、ではない、人を正しくする、自立させる」
「孔夫子の教えが忘れられ、奇妙な道徳が幅を利かせている」
「無抵抗平和主義、ではない、人が人を殺すことを認めない、戦争を否定する、差別を憎む、その為なら戦うのが道徳だ」
#三行詩
「戦中史を、統制派の東條英機と皇道派の山下奉文を軸に調べている」
「残酷な事件に心が痛む、この時代の戦禍の凄まじさにやはり心が折れる」
「世界史と並行して読んでいるが、とても冷静に読めない、もはや全体像をどうのこうの等どうでもよい、戦争とは絶対悪であり、感情が前に出て考えれない」
#三行詩
「歴史を学ぶのに、物差しが儒学のみでは足らず、過ぎるを覚える」
「道徳とは素晴らしいものだが、色が明確であり、どうしても歴史に感情、白黒が入る」
「もう一つ物差しがいる、法家か兵家か、或は道家か、少し考えたい」
#三行詩
所感)
■新型コロナウイルス感染
発熱は2日程で治まり、あとは風邪諸症状が続いている。特に、起床後の全身の怠さ、倦怠感が酷い。
■土曜日の夜、自宅
全員、調子が悪い。妻は全身が怠く頭痛、子は咳が酷く両目が結膜炎になった、父も風邪諸症状が消えない。
昨日、歩いたのが身体に堪えたのか、今日は終日伏せた。
コロナウイルス陽性による自粛期間は終わるも、もう少しかかりそうだ。