書き下し文)
儲子曰く、
王、人をして夫子を覗いしむ。
果たして以て人に異る有るか、と。
孟子曰く、
何を以て人に異ならんや。
堯・瞬も人と同じのみ、と。
孟子 離婁章句下
意訳)
斉の人、儲子が孟子に尋ねた。
斉の国王は、先生は人と異なった点があるに違いないと、人を使って先生を覗わせたと聞きました。
先生は人と異なった点がありますか?
孟子が答えた。
自分に人と異なる点などあるわけがない。
もちろん堯・舜も、人となんら変りない。
所感)
■二千三百年前からの教え
孟子、紀元前327 〜289年に述べられたこと。
人は皆、平等である。
堯も人、瞬も人、聖人も人、君子も人、孟子も人、斉の国王も人、斉の人儲子も人。
白人も人、黒人も人、アジア人も人、ユダヤ人も人、パレスチナ人も人、ウイグル人も人。
男性も人、女性も人。
四千の民族も人、百九十ニの国家を支えるも人。
人である限り、なんら変わること無し。
儒学とは、なんと真実を明らかにする学問かな。
令和の世といえど、色褪せること無し。
世界の有様、二千三百年を経ても孔子・孟子の教えに、未だ及ばず。
今日、一日の読書を学問として、努め励みたい。