○日曜日の午後、11月26日、マクド
哀公問、弟子孰為好学、孔子対曰、有顔回者、好学、不遷怒、不弐過、不幸短命死矣、今也則亡、未聞好学者也。雍也三
魯の君主である哀公が問う、弟子で学問を好む人はいますか。孔夫子はいわれた、顔回という者がいました。学問を好み、怒りに惑わされることもなく、過ちも二度繰り返すこともなかった逸材でした。不幸にも短命にて世を去り、以降、学問を好む者を聞くことはありません。
魯の君主である哀公が問う、弟子で学問を好む人はいますか。孔夫子はいわれた、顔回という者がいました。学問を好み、怒りに惑わされることもなく、過ちも二度繰り返すこともなかった逸材でした。不幸にも短命にて世を去り、以降、学問を好む者を聞くことはありません。
#論語
○日曜日の正午、自宅
「儒学はシングルタスクでなければならない、という人もいる」
「別にそれはそれで良い、しかし、だからマルチタスクを否定することにはならない」
「孟子を学びながら、関連する三書五経を開く、或いはそこから脱線して春秋に行き、また孟子に戻る、日常茶飯事だ」
#三行詩
「軸が何かによる、例えば貧困、差別、格差に対して儒学はどう答えるのかを考えるとする」
「勿論、初見の書はシングルタスクでいく、じっくりと取り組む。眼目は目的であり、目的の為に目標を刻む、変更していく。お経を読み上げるとは違う」
#三行詩
「吉田松陰先生がいわれた通り、孟子(経書)に阿る必要はないと思う」
「仏教の経典であれば一字一字魂を込めて読み上げるのだろう」
「私は儒学を実学として学んでいる、経書を尊んでいる、しかし信仰はない。本は本だ、是は是、非は非で良い」
#三行詩
○月曜日の朝、通勤
子華使於斉、冉子為其母請粟、子曰、与之釜、請益、曰与之臾、冉子与之粟五秉、子曰、赤之適斉也、乗肥馬、衣軽裘、吾聞之也、君子周急不継富。雍也四
公西赤子華が斉国に赴くことになる。冉求子有は子華の母の為に粟(穀物)を与えたいと願い出る。孔夫子はいわれた、五六升与えよ。さらに増やそうとして冉求がさらに願い出る。孔夫子はいわれた、一斗五升を与えよ。結局、冉求は七石余を子華の母に与えた。孔夫子はいわれた、子華は斉に赴く時に、肥えた駿馬に乗り、高級な毛皮の服を着ていたと聞く。君子は、困窮した者を助けるが、富裕な者を更に豊かにはしないものだ。
「AだからBである、と何ごとも決めつけるのではなく、Aは仮にC故にBではない、故にBではなくDで良い、ということと、文字とおり裕福な者を更に裕福にするよりは、困窮した者を救いたい孔夫子の思い、貧困で亡くなった顔回のことを思い出されたかも知れない」
#論語
○月曜日の夕方、通勤
原思為之宰、与之粟九百、辞、子曰、毋、以与爾隣里郷党乎。雍也五
弟子の原憲子思、孔夫子の治める土地の地頭を命じられる。孔夫子は原憲に粟九百を与える。原憲はこの厚遇を辞退する。孔夫子はいわれた、辞退することは許さず、受け取りたくないのであれば、近隣の民に分け与えれば良いのだ。
「弟子の原憲子思は、清廉潔白の人物であり、貧困にありながら孔夫子からの厚遇を断る。孔夫子はそれ許されなかった。自らが清廉潔白であることは良いが君子とは苦しむ民を救うものだ。自らが貧困のままで、無力のままで、どう苦しむ民を救えようか、と原憲に孔夫子は教えられたのだ」
#論語
○月曜日の夜、自宅
「不眠には苦しめられるも、本来人は夜眠れる生き物だ」
「私の場合、アトピー絡みで睡眠薬の依存・離脱症となり薬強化の日々を過す」
「ある日、自己責任で睡眠薬を止めて二週間ほぼ寝ずに普段通りの生活をする。脱睡眠薬以後、私の不眠対策は不眠を受け入れることだ」
#三行詩
「秤の左は睡眠薬でボロボロになる自分、右は不眠でボロボロになる自分」
「睡眠薬を強化する一方の高名の皮膚科医のいつもの笑顔が気に食わなかっただけか」
「どうこの世界から消滅するのであれ、最後は自分の選択肢でありたい、と負けず嫌いで偏固なだけかも知れない」
#三行詩
○火曜日の朝、通勤
子謂仲弓曰、犂牛之子、辛且角、雖欲勿用、山川其舍諸。雍也六
孔夫子、高弟である仲弓冉雍のことを評された、まだら模様の牛は祭祀には捧げられないが、その子の毛が赤く立派な角があるのであれば、人が神に捧げないとしても山川の神々は決して見捨てることはないだろう。
「仲弓の身分は低く、政に関われる立場ではなかったが、その人格・才は『南面すべし』と孔夫子がいわれるほどであった」
#論語
○火曜日の夕方、通勤
子曰、回也、其心三月不違仁、其余則日月至焉而已矣。雍也七
孔夫子はいわれた、顔回よ、三ヶ月の間、心を仁徳から離れないようにすることだ。そうすれば以後、一日経ち、一月経つごとに汝の仁徳は広がる一方であろう。
「天才顔回、故に三ヶ月の間、心を仁徳のままで置けるのだ」
#論語
○水曜日の朝、通勤
季康子問、仲由可使従政也与、子曰、由也果、於従政乎何有、雍也八
魯の大夫である季康子が問う、子路は政に向いているのだろうか。孔夫子いわれた、子路は剛毅果断に富む人材です。政を行うに何の問題がありましょうか。
「孔夫子は弟子の長所を見抜き、そこを育てられた。弟子の筆頭格である子路を、剛毅果断であると誇らしげに述べられている」
#論語
○水曜日の夕方、通勤
曰、賜也可使従政也与、曰、賜也達、於従政乎何有、雍也八
季康子がさらに問う、子貢は政に向いているのだろうか。孔夫子いわれた、子貢は物ごとに通じ、弁舌に優れ外交に向く人材です。政を行うに何の問題がありましょうか。
「子貢端木、後に孔夫子より優れると評されるも全否定している。商才にも恵まれ、とかく優秀な人であったらしい」
#論語
○木曜日の朝、通勤
曰、求也可使従政也与、曰、求也芸、於従政乎何有。雍也八
季康子がさらに問う、冉有は政に向いているのだろうか。孔夫子いわれた、冉有は行政手腕に優れ、実務に強い人材です。政を行うに何の問題がありましょうか。
「雍(冉有)也篇というだけあり、南面せしむべし、赤毛で見事な角の牛、等冉有を述べた句が多い。慎み深い、有能な実務家像が見えてくる」
#論語
○木曜日の夕方、通勤
季氏使閔子騫為費宰、閔子騫曰、善為我辞焉、如有復我者、則吾必在文上矣。雍也九
魯の大夫である季氏、孔夫子の高弟である閔子騫を領地の費の代官に任命しようとし、使者を送る。閔子騫は使者にいう、私の為にもお断りして下さい。再び来られるようなら、私は魯の国境にあります汶川を渡ることになりましょう。
「魯の君主を蔑ろにし、国の実権を奪った季氏に仕えることなど、徳行の篤い閔子騫にとっては、恥とすら思ったのかも知れない」
#論語
○金曜日の朝、通勤
伯牛有疾、子問之、自扁孰其手、曰、亡之、命矣夫、斯人也、而有斯疾也、斯人也、而有斯疾也。雍也十
高弟の冉伯牛、重病を患う。孔夫子は見舞いに訪れ、窓から手を握りいわれた、これほどの人が亡くなろうとしている、これが天命なのか、これほど優れた人が病に罹り亡くなろうとしている。
「冉伯牛、孔門十哲の一人。孔夫子はご自身の天命は受け入れるも、有徳の弟子が次々と早逝することに深く嘆かれた」
#論語
○金曜日の夕方、通勤
子曰、賢哉回也、一箪食、一瓢飲、在陋巷、人不堪其憂、回也不改其楽、賢哉回也。雍也十一
孔夫子はいわれた、顔回とは何と賢人であろうか。日に粗末な一杯の食事と瓢に汲んだ一杯の水、貧困街の路地奥に住んでいる。普通の人であれば耐えることなど出来まい。しかし、顔回はこの質素な生活でも道の楽しみを忘れることがないのだ。顔回とは、何と賢人であろうか。
「孔夫子が絶賛されている。極度の貧困の中でありながらも道を楽しむ顔回とは、もはや聖人クラスの人なのだろう」
#論語
○金曜日の夜、自宅
「明治書院、新釈漢文大系の古本で安価な本を買い漁っている」
「千円台は残らず買う、史記Ⅰ、伝習録、春秋左氏伝Ⅱ、礼記上、等々」
「どうしても値が下がらぬ本もある、故に、毎日見ている、お宝を手に入れると凄く嬉しい」
#三行詩
○金曜日の夜、自宅
「明治書院、新釈漢文大系、礼記(上・中・下)を順に読んでいる」
「平凡社版では気付かなかった、儒学の眼目は礼記かも知れない」
「儒家にとって論語、孟子は聖書に等しく、礼記、春秋、書経はそのバックボーンを述べている、極めて興味深い」
#三行詩
○土曜日の午後、ウオーキング
「松屋で昼めし、評判の悪い券売機と格闘している家族連れあり、後ろは行列」
「服装が違い過ぎる、南米の毒蛙の様な服を着た父親の方はVシネマで見たような顔」
「駐車場にはロールス・ロイス、外で缶コーヒーを飲んでたら先程の三人が乗り込んだ」
#三行詩
○土曜日の夜、倉敷コーヒー
「妻と倉敷コーヒーへ、一週間の家事を労う、お疲れ様です」
「ひたすら聞き役に徹する、共感するだけで良い時間もある」
#三行詩
○土曜日の深夜、自宅
「韓国映画、面白し、唸る」
「主演のイ・ジョンジェと兄貴役ファン・ジョンミンが良い」
「新しき世界、音楽も良し、ストーリーも良し、今から二度観する」
#三行詩
『新しき世界 』 filmarks.com/movies/54782 #Filmarks #映画 #新しき世界
所感)
■礼記
最初に礼記を読んでも面白いとは思えない。
論語・孟子の世界に出てくる世界観は現代人とは遠く、優れた現代語訳を読んでも、ある程度で理解が止まる。
端的に述べれば先王の教えが散見できる。
孔夫子の理想とした世界を垣間見ることが出来るのだ、面白くない訳がない。
儒学の経典として四書(論語、孟子、大学、中庸)五経(礼記、書経、詩経、春秋左氏伝、易経)がある。
四書は繰り返し通読し学んでいるが、五経が難しい。
今回、礼記で初めて当たりが出た。
読んで楽しいと思えたのは、学問が進んだからかも知れない。
毎日朝夕の二回、論語を意訳し、夜、自宅で四書五経を読む生活をしている。
とてつもない世界が広がっている。
一生、学ぶ、学んだことを実践する、省みる、改める、わくわくしている。