四端録

東洋思想に関して。四書を中心に意訳して所感を述べ、三行詩にて日々の出来事、思うことを記しています。

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三行詩 第八十一章(先進第十一)

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○日曜日の午後、4月2日、マクド

 

「顔淵死す。子哭して慟す。従者曰く、子慟せりと。子曰く、慟することありしか、夫の人の為に慟するに非ずして誰が為にか慟せん。先進十」

 

「愛弟子の顔回が亡くなった。孔夫子は霊前にて、大声で慟哭された。のち従者いう、先ほど慟哭されていましたね。孔夫子はいわれた、慟哭することが人生にあるとしたら、今、この時以外に有り得ようか、有り得まい」

 

「孔夫子の尋常でない悲しみを見て、従者は思わず声をかけてしまった」

 

#三行詩 #論語

 

○日曜日の午後、マクド

 

「家族でお花見へ、例年と同じく人の来ない場所で手弁当を広げる」

 

「葉桜にやや近い、散りゆく桜吹雪に言葉もなく心が奪われた」

 

「また来年も、家族全員健康でお花見に来れますように」

 

#三行詩

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○日曜日の午後、マクド

 

「子と二人、横並びで座り勉強している、花見のお酒が残り、睡魔に襲われている」

 

「妻はソフトクリームとポテトを食べ、アイスコーヒーを飲んだら先に帰った」

 

「気晴らしに吉川幸次郎先生の論語を持ってきた、ぺらぺらと読んでいるが身に入らない」

 

#三行詩人

 

○月曜日の朝、通勤

 

「顔淵死す。門人厚く葬らんと欲す。子曰く、不可なり。門人厚く葬る。子曰く、回は予を視ること猶父のごとくなり。予は視ること猶子のごとくするを得ざるなり。我には非ざるなり。夫の二三子なり。先進十一」

 

顔回が亡くなった。孔夫子の弟子たちは、顔回が極貧にあった為、身分を越えた葬儀をしたいと願い出た。孔夫子はいわれた、それは礼に反する。しかし弟子たちは、身分を越えた手厚い葬儀を行なう。孔夫子はいわれた、顔回は私を父にように慕っていたが、礼に則った葬儀を出してやれなかった。これには私は関知していない、顔回を思う二三の弟子たちがしたことだ」

 

「二三の弟子たち、との言葉から、孔夫子は礼に背くとわかっていながらも何処か喜んでいた節を感じる。礼を教える立場の国の重臣が、愛弟子の葬儀に自ら礼を損なうことは出来なかったのでは」

 

#三行詩 #論語

 

○月曜日の朝、乗り換え

 

「子の塾通いの準備でバタバタした週末、今日から始まる」

 

「餅は餅屋、塾の先生の情報量に驚くとともに、塾代の高額さに更に驚く」

 

「月6万近くとは、親側にもかなりの負担だが、今回はやってみる」

 

#三行詩

 

○月曜日の朝、電車内

 

進学校狙いではない、このままでは片道2時間以上の高校しか行けそうにない」

 

「通勤時間の無駄はよく知っている、今も味わっている、出来れば子は避けさせたい」

 

「教育の格差とは親の年収の格差だ、今回は無理をする、生活は更に厳しくなる」

 

#三行詩

 

○月曜日の夕方、通勤

 

「季路、鬼神に事えんことを問う。子曰く、未だ人に事うる能わず、焉んぞ能く鬼に事えんか。曰く、敢えて死を問う。曰く、未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん。先進十二」

 

「弟子の子路が問う、鬼神(亡くなったご先祖様)にお仕えするにはどうすれば良いのですか。孔夫子はいわれた、未だ生きている人にすら十分仕えていないのに、どうして死者に仕えることが出来ようか」

 

子路、さらに死とはなんですか、と問う。孔夫子はいわれた、未だ生について知り得ないものが、どうして死について知り得ようか」

 

#三行詩 #論語

 

○月曜日の夕方、乗り換え

 

「得体不明のものはあちこちに存在する、そう、私たちは不完全だし運任せで生きている」

 

「だからといって、鬼神に捧げものをして私利私欲が叶うとでも」

 

「単純なことなれど未だに繁盛しているらしい、あの手この手と旧きを新しき器に入れて、願いが叶うとか」

 

#三行詩

 

○火曜日の朝、通勤

 

閔子騫、側らに侍す。誾誾如たり。子路は行行如たり、冉子と子貢とは侃侃如たり。子楽しむ。曰く、由の若きはその死を得じ。先進十三」

 

「弟子の閔子騫たちが孔夫子の前で控えてる。閔子騫は中庸を得て落ち着いている。子路は力強く剛直が過ぎるきらいがある。冉子と子貢は和やかだ。孔夫子はそれを見ていわれた、子路の激しい気質では天寿を全うすることは難しかろう」

 

「孔夫子と弟子たちの日常での光景。それぞれの個性をよく表している。子路はその通りとなった」

 

#三行詩 #論語

 

○火曜日の朝、電車内

 

「世間様と渡り合ったり、自己を通そうとする、やはり生き辛い」

 

「かといって他人への媚びや周りに迎合することではない、確固たる自らを心に築くこと」

 

「学問の道とは個性の開花だ、桜の花のように美しく咲けばよい」

 

#三行詩

 

○火曜日の朝、乗り換え

 

「筋トレ、三体式、座禅、全て行なうも昨夜は眠たくならない、寝不足」

 

「不思議だ、論理的には寝て然るべきはずが暗やみで眼を光らせている」

 

「幼子の頃、父母に眠れないと相談すると寝なくて良いとの即答だった、会社でそっと寝てしまおう、目立ちませんように」

 

#三行詩

 

○火曜日の朝は、一休み

 

「脱ステロイド・脱保湿療法をアトピービジネスという医者がいる、診察料が私の時は千円いかない、どう儲けるのか」

 

「確かに今でも悪徳業者はいる」

 

「様々な治療法の選択肢があって良い、要は患者が普通の生活を過ごせるかだ、医者が医者を攻撃してどうするのか」

 

#三行詩

 

アトピー患者の願いとは、普通の人になりたい、ただ普通の人生を歩みたいだけだ」

 

「医者が他の医者の治療法をデイスる、より他にすることがないのか」

 

アトピービジネスが繁栄した背景を理解しようとしていない、患者無視のままだ、向き合うのは何処か」

 

#三行詩

 

「結局、身体も心も、標準治療からこぼれ落ちた人たちは怪しい業者に頼らざるを得ない」

 

「(年齢とともに)身体も心も病まいは完治しない、残りの人生、病まいと向き合う生き方が大切だと医者は云わない」

 

「対処療法で細かく刻み、薬漬けにした挙げ句に今度は薬依存の治療の為の投薬も始まる」

 

#三行詩

 

○火曜日の夕方、通勤

 

「魯人、長府を為る。閔子騫曰く、旧貫に仍らばこれを如何、何ぞ必ずしも改め作らん。子曰く、夫の人は言わず、言えば必ず中たる。先進十四」

 

「魯の国で、戦争を目的とした増税の為に新しい倉庫を立てた。弟子の閔子騫はいう、戦争を目的とした増税など無用だし、そもそも古い倉庫を改修すれば済むことではないか。孔夫子はいわれた、閔子騫は普段は無口であるが、いうべき時には正しいことを述べている」

 

論語と難しい、この句、直訳で新しく倉庫を新設することは反対だ(旧来の伝統は守るべきだ)、では意味を損ねる。反対とは戦争であり、増税のことだ。合理的且つ現実主義者である孔夫子が、倉庫を新しく建てることに反対する解釈は厳しいと思う」

 

#三行詩 #論語

 

○水曜日の朝、通勤

 

「子曰わく、由の瑟、奚為れぞ丘の門に於いて為さん。門人、子路を敬わず。子曰く、由は堂に升れるも、未だ室に入らざるなり。先進十五」

 

子路が琴を弾いていたが、その気性のまま豪侠な演奏であった。孔夫子がいわれた、子路の演奏は我が家には似合わないな。それを聞き弟子たちは塾頭格の子路を敬わなくなった。孔夫子いわれた、子路は既に(家の)堂に入っている、部屋に至らぬだけだ。と弟子たちを戒めた」

 

子路の弾く琴の音色を聴いてみたいものだ、現代では名演奏かも知れない」

 

#三行詩 #論語

 

○水曜日の朝、乗り換え

 

儒家の人とは、偏狭で他の儒家を認めない、自らの解釈に偏愛しているきらいがある」

 

「別に偏狭でも良い、現代で儒家の悪徳業者はいない、人に迷惑はかけない」

 

「しかし、忠恕を解釈に含まない人がいる、根底が抜けている、ちょっと待ってほしい、有り得ない」

 

#三行詩

 

「忠恕、自らを誠にして人を思いやること。論語の根底にあり、ここなしに自己啓発やビジネスシーンに論語を活かすなど有り得ない」

 

「人物伝や解釈の取り違いは大小必ずある、お互い様だ」

 

「また、朱子学を否定するなら、せめて小学、四書五経、近思録を読んでから批判すべきだ、天才朱熹の偉業とは人類遺産レベルだ、その上で違う、のであれば、それはそれで素晴らしい意見だと思う。伊藤仁斎先生は元々は朱子学を学ばれた人だ」

 

#三行詩

 

「さらに儒学論語から帝王学を学ぶとか、帝王の概念による」

 

儒学は戦争を否定する、人が人を殺すなど有り得ない、勿論、国が攻撃されたら命懸けで戦う、暴君であれば放伐し革命を認める、実践ありき口だけを憎む」

 

「帝王というよりは、聖王の気がする、天下を徳により治めるのだ」

 

#三行詩

 

「ある意味、儒学ファンタジー小説とまでいう人もいる、苦笑する、別にフィクションがあってもいい」

 

「弟子の宰我は、実は孔一門の情報機関を束ねる長で、日中昼寝ばかりしている、とか、孔夫子は武術の達人であり、初見した任俠の子路を、庭で軽くぶん投げた、とか、色々楽しい」

 

「他の儒家の方のブログを拝見すると凄く勉強になる、と同時に私も偏狭、頑固故に色々思う、これもまた楽しい、同じ土俵の上で考えれることは幸せだ」

 

#三行詩

 

○水曜日の夕方、通勤

 

「子貢問う、師と商と孰れか賢れる。子曰く、師は過ぎたり、商は及ばず。曰く、然らば則ち師愈れるか。子曰く、過ぎたるは猶及ばざるがごとし。先進十六」

 

「弟子の子貢が問う、子張と子夏、どちらが優れていますか。孔夫子はいわれた、子張は過ぎる、子夏は足らない。子貢が重ねて問う、では過ぎる子張のほうが優れているのですか。孔夫子はいわれた、能力、才能に恵まれても行いが過ぎると、それらが足らずの者と何ら変わることはない」

 

「中庸の大切さを説かれた句。足らずの者の方が、傲慢や高慢といった孔夫子が最も嫌う態度が少ないであろうことを踏まえれば、むしろ足らずのほうが優れているように思える」

 

#三行詩 #論語

 

○水曜日の夜、自宅

 

日課形意拳三体式、左右各十五分を終わらせ筋トレメニューへ」

 

「今夜はよく眠れるますように、毎日12時12分に目覚めませんように」

 

「判っている、今夜も目覚め、深夜に意識を失うまで座禅する、明日の朝も寝不足のTweetをするのだ」

 

#三行詩

 

○木曜日の朝、通勤

 

「季氏、周公より富めり。而うして求はこれが為に聚斂して附益す。子曰く、吾が徒に非ざるなり。小子鼓を鳴らして攻めて可なり。先進十七」

 

「周公旦を祖とする魯の国も、陪臣である季氏たちが実権を握り、彼らが富み栄えるばかりの有り様だ。あろうことか、弟子の冉求が季氏の代官となり民から酷い徴税をしている。孔夫子はいわれた、冉求はもはや私の教え子ではなく、君たちの兄弟弟子でもない。憎き悪代官として批判してよい人だ」

 

儒家とは、民の苦しみを我がことと思い、民の喜びを我がことのように喜ぶもの」

 

#三行詩 #論語

 

○木曜日の朝、乗り換え

 

「寝不足、筋肉痛、今朝、血圧を測っている間に荀子を読む、幾分低い」

 

「腹痛、トイレに駆け込むも5人並んでいる、顔が青ざめる、耐える」

 

「前から2人目、くしゃみを連発してうざい、後ろも瞬く間に行列に」

 

#三行詩

 

「車掌の堀田さんの落ち着いたアナウンスを聴いて心を沈める」

 

「何故、車掌はホーリーターです、と長く引っ張るのだろう」

 

「電車通勤を始めて4年半になる、今朝も平々凡々たる通勤風景だ」

 

#三行詩

 

○木曜日の夕方、通勤

 

「柴や愚、參や魯、師や辟、由や喭。先進十八」

 

「弟子の子羔は愚直、曾子は魯鈍、子張は虚勢、子路は粗暴の短所がある」

 

「愛弟子たち故に褒めるばかりではない、的確に人となりを述べられた」

 

#三行詩 #論語

 

○木曜日の夕方、電車内

 

「腹減った、眠たい、お金ない」

 

「心の声とは正直だ、美味しい料理を食べたい、昼までゆっくり寝たい、好きな本を買いまくりたい」

 

「そして今日も電車で立っている、帰ろう、家へ」

 

#三行詩

 

○金曜日の朝、通勤

 

「子曰く、回はそれ庶きか、屡空し。賜は命を受けずして貨殖す。億すれば則ち屡中たる。先進十九」

 

「孔夫子はいわれた、顔回の仁と学問は人として完成に近い。天命のまま貧困の内に道を見出し楽しんでいる。一方で子貢は天命を受けずして商売に秀でた。道に背くこともなく莫大な富を得ている」

 

「孔夫子は天才顔回を心配している。やはり彼は貧困の内に短命に終わってしまった」

 

#三行詩 #論語

 

○金曜日の朝は、乗り換え

 

「血圧、下が97から下がらない、上は呼吸法で下げれるが下は無理らしい」

 

「夜、三体式を終えると両腕両脚が棒のようになる、正しいか分からない」

 

「一日中雨らしい、デスクでじっとしとこう、早くも睡魔に負けそうだ」

 

#三行詩

 

「外では肌寒く、電車内では蒸し暑い、歳のせいではなかろう」

 

「車掌室に現責用品のプレートが貼られた収納棚がある、気になる」

 

「やたら眠い、雨のせいか、血圧か、仕事のせいか、今日はゆっくりと過ごそう」

 

#三行詩

 

○金曜日の夕方、通勤

 

「子張、善人の道を問う。子曰く、迹を践まず。亦室に入らざるなり。先進二十」

 

「弟子の子張が善人の道を問う。孔夫子はいわれた、古の聖人(堯舜)の教えを踏襲すること。自分勝手に行っても善人の道は遠くなるばかりだ」

 

「古の舜帝は善いことを楽しんだ」

 

#三行詩 #論語

 

「子張とは、過ぎたるは及ばざるが如しの、過ぎたる人だ。孔夫子は、その人にあった教え方をされた」

 

「善人と道を孔夫子に問う子張とは、才能に恵まれ、自分の意思を通す人であったらしい」

 

「故に、自らの才を過信しがちな子張を戒める意味も含めて、『迹を践まず。亦室に入らざるなり』となる」

 

#三行詩

 

○土曜日の午後、自宅

 

「子曰く、論の篤きにこれ与すれば、君子者か、色荘者か。先進二十一」

 

「孔夫子はいわれた、言葉が誠実であれば君子である、とは限らない」

 

「孔夫子の教えとは、自らの徳を広げる、徳の実践こそ問われる」

 

#三行詩 #論語

 

○土曜日の午後、ウオーキング

 

坂本龍一20220302を聴きながら肌寒い森を歩いている」

 

「今頃は天国でピアノを弾いているのだろうか」

 

ラストエンペラーは繰り返し観て、聴いた、彼の音楽からは香りがする」

 

#三行詩

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○土曜日の午後、森

 

「シナフジが咲いている、淡い紫色の花に控え目な印象を感じる」

 

「千年を越える寿命を持つらしい」

 

支那藤と書く、中国から伝わった、孔夫子も二千五百年前にご覧になられたのだろうか」

 

#三行詩

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○土曜日の午後、森

 

「昨夜の呑み会で若い人が来られた、友人たちと共に歳を重ねたが、新しい時代を感じる」

 

「礼儀正しく、しっかりしている」

 

「比べれば私たちはバカばかりしてきたし、会話レベルは未だに中学生だ、楽しい夜だった」

 

#三行詩

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○土曜日の夕方、マクド

 

「温かいコーヒーと資格勉強、気晴らしに史記を持ってきた」

 

「子は塾へ、頑張れ、父も」

 

「公平無私の視点と自らの運命を受け入れること、あとは楽しもう」

 

#三行詩

 

所感)

■呑み会

いつものメンバー+1人で、終電の時間まで呑む。とても楽しかった。

ニンニクのホイル焼きとベーコンブロック焼きが酒に合う。

 

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